日本工業経済新聞社(群馬)
2023/04/13
【群馬】湯の入橋設計概要示す PC単純床版で整備
県安中土木事務所は、中宿地先にある湯の入橋の架け替えについて、詳細設計の概要を示した。新橋の建設に当たっては既存橋梁を撤去し、同一場所で架け替えを行う。新橋は橋長12mのプレテンション方式PC単純床版橋で整備。A1橋台、A2橋台ともに直接基礎の逆T式橋台で、A1、A2合わせ約370立方mのコンクリートと約23tの鉄筋を使用して築造する。
安中市道幹114号線の既存橋梁は湯の入川を跨ぐ橋長8・4m、全幅7・75m(有効幅員6・55m)の単純RC床板橋で、直接基礎の重力式橋台。上部工および下部工とも切断後にクレーンで吊り上げて撤去する計画。撤去するコンクリート量は約140立方m。
新橋は全幅10・25mで整備する。路肩を含めた車道部は6・75m、歩道部が2・5mで、地覆は車道部0・6m、歩道部0・4m。防護柵は両側に設置。車道側が高さ85p、歩道側は高さ95pの防護柵をそれぞれ延長15・5mで整備する。照明灯は設置しない。
上部工は長さ11・9mの主桁をクレーンなどで13本設置し、調整コンクリートを打設、防水層を施した後、密粒度アスコンを使用し、厚さ8pで橋面舗装を行う。
左岸側にA1、右岸側にはA2を設置する。A1、A2ともに高さ7・1mの逆T式橋台。A1は幅12mで、約190立方mのコンクリートと鉄筋12tを使用して築造する。A2は幅11・8mとなり、約180立方mのコンクリートと約11tの鉄筋で整備を行う。支持地盤は砂レキ層となっていることから直接基礎を採用した。
湯の入橋の架け替えは、碓氷川中宿工区の河川改修事業に伴い行うもの。中宿工区は県道吉井安中線の鷹の巣橋から九十九川の合流地点までの約760mと、国道18号久芳橋から扇城橋下流側までの約500mの2区間で構成されている。同事業では湯ノ入橋の架け替えや中宿堰用水の排水樋門、板鼻用水の取水樋門の整備なども計画されている。
湯ノ入橋は橋長147・5m、幅員7・7mの鋼3径間連続I桁橋として碓氷川に架設する。22年度に初弾工としてP1橋脚とA2橋台の設置工事を発注。P1、A2ともにが大手組(安中市)が受注している。残るP2、A1、上部工は23年度以降に順次発注する。
排水樋門、取水樋門ともにプレートガーダ構造ステンレス製ローラーゲートを設置。開閉装置の形式は手動ラック式で、水密方式は後面四方ゴムを採用する。排水樋門は鷹の巣橋上流約100mの位置に新設。取水樋門は板鼻用水堰の既設取水樋門から約40m上流に整備する。