石井町、神山町、板野町の3町は、共同で整備する広域火葬場の事業手法について、PFI導入の可能性を探るため、2023年度早期にも「導入可能性調査業務」を委託する。業務は計画を主導する石井町が発注するが、現時点で契約方法は未定。今後、調査を踏まえ、導入するかどうか判断する方針だ。3月の一般会計補正予算で調査委託料979万円を計上している。
このほど地域経済研究所(大阪市中央区)でまとめた整備基本計画によると、民間事業者を活用した場合のスケジュール案として、都市計画決定に1年、事業者の公募選定に1年、設計と建設に2カ年程度を要すると想定しており、都市計画決定からおおむね5年後の供用開始を目指す。また、斎場(火葬場)は環境影響評価法の対象施設ではないもものの、独自判断として都市計画決定と並行して環境影響調査を実施したい意向を示している。
概略事業費として整備費は24億3957万円と試算。内訳は設計費に1億4637万円、建設費に20億1320万円、火葬炉設備費(火葬炉3基、動物炉1基)に2億8000万円。この他、維持管理と運営費に年間5000万円を見込んでいる。
建設予定地については既に立地条件や3町からのアクセス、利便性の高さなどから、石井町防災センター三郎広場(藍畑西覚円)から南西に入る町道沿い、石井町高原字平島622ノ1他の敷地約1万1400平方bを候補地=写真=として選定。敷地面積を基に想定したモデルケースでは、施設はおおむね平屋で、建築面積は約3000平方b、駐車場約2400平方bなどとなっている。
藍畑にあった石井町の町営施設が1996年5月に焼失して以来、近隣の徳島市の民間事業者が運営する徳島西葬祭場(不動西町)を利用している状態が続いており、火葬サービスの向上を図ることが各町の喫緊の課題だ。石井町の担当者は「施設の必要性や重要性を町民に引き続きしっかり説明し、理解が得られるよう最大限の努力をしていきたい」と話している。
提供:建通新聞社