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建設新聞社
2023/04/07

【東北・山形】山形市立病院済生館が新病院基本計画策定支援プロポ

 山形市立病院済生館は、新病院整備基本計画策定等支援業務を公募型プロポーザル方式で公告した。見積上限金額は3000万円(税込み)。
 参加表明は今月20日までで、資格審査による第1次審査を経て、企画提案書を5月10日まで受け付ける。第2次審査となるプレゼンテーションおよびヒアリングを5月16日に予定しており、同月下旬にも優先交渉権者を決定する。
 参加資格は、過去10年間に厚生労働大臣が定める者、国立病院機構、地方医療機能推進機構の開設する病院または公的医療機関のうち400床以上の病院について、新築または改築に係る基本計画策定に関する業務を元請けとして5件以上の実績を有する単独法人であることなど。
 山形市七日町1の3の26地内にある市立病院済生館は、SRC造地下2階地上11階建て、延べ4万3527・7平方b(医療機能部分は延べ3万9553平方b)、31診療科、病床数528床の規模を有し、1992年度に完成した。2030年度に法定耐用年数を迎えることに加えて、狭あい化が進んでいることから、親水広場などがある現敷地北側に新病院を建設する。
 21年度末に策定した整備基本構想によると、狭あい化を解消するため、新病院の医療機能部分の概算延べ面積は4万7925平方bを試算。現病院より約8000平方bほど拡大する方針。病床数は、将来の人口減少傾向などを踏まえて、現施設より1割余り減らした484床を見込む。
 整備方針は、質の高い急性期医療を提供するため、救急外来部に処置室6室や手術室8室などを配置して十分な広さを確保しつつ、時代の変化に対応するため、将来拡張スペースも考慮した施設とする。また、有事においてもライフラインの確保ができるよう、災害に強い構造を採用する。
 整備手法は、従来の設計・施工分離発注方式、DB方式、ECI方式、PFI方式など各方式のメリットとデメリットを比較した上で、今後最適な手法の選定を進めていく。
 概算事業費を見ると、建設工事費は239億6000万円、設計費は8億3800万円、工事監理費は3億5900万円の計251億5700万円を試算している。
 今回の委託では、同病院を取り巻く現状や将来予測などを検証した上で、基本構想の内容の具体化を図った基本計画を策定する。診療機能、診療科、病床機能、病床数などについて、具体的な成果を示すとともに、想定延床面積や建物構造などの建物概要および基本計画図の作成、機能仮移転を含む建設手順の整理、インフラや防災・セキュリティなど各種設備の検討も手掛ける。履行期限は24年3月31日までで、今後の整備スケジュールについても基本計画の中で詰めていく考え。
 なお、基本構想策定支援業務はシステム環境研究所(東京都中央区)が担当した。

 提供:建設新聞社