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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/04/06

【群馬】都市整備課の事業概要

県都市計画課からハード部門を切り離して新設した都市整備課。敷島公園新水泳場整備といった重要な案件を取り扱うなど、新設部署でありながらその注目度は高い。都市計画課が受け持っていた案件のうち◇街路◇都市公園◇敷島公園新水泳場整備や敷島エリアグランドデザイン策定−といった業務を担っていく。
県都市整備課が取り扱う業務のうち、大きな案件の一つが敷島エリアのプロジェクトだ。県では、おおむね50年先の敷島エリアの価値向上を目指すため、これまでに将来像案やコンセプト案、敷島憲章案を策定。現在、グランドデザインに関するマスターデザインおよびデザインコードの策定に向けパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)に業務委託し作業を進めている。検討エリアは、前橋市敷島町に所在する◇敷島公園37・6ha(県管理17・8ha、市管理19・8ha)◇利根川敷島緑地15・6ha(市管理)◇浄水場6・3ha(市管理)◇水産試験場4ha(県管理)−を含む場所となる。
また、県立敷島公園内の県立水泳場の建て替えについて、PFI方式を採用。23年1月31日に「PFI事業に係る実施方針の見通しの公表について」を群馬県ホームページに公表した中で、業務範囲を既存施設の解体および新水泳場の設計・建設、維持管理・運営(15年間)とし、実施方針策定時期を6月予定としている。概算事業費は約209億円を試算。設計・建設などに151億円、維持管理運営費に15年間で58億円を見込む。
新水泳場は木材活用(ハイブリッド構造等含む木造化)による屋根架構面積が国内最大級の大空間水泳場を目指しており、内外装の一部も木質化を図る予定。
また、新水泳場の設計にあたっては、敷島エリアグランドデザインを反映する計画である。スケジュールは、24年度下期から28年度下期までに既存水泳場の撤去および新水泳場の設計・建設を行い、供用を開始。29年9月開催の第83回国民スポーツ大会・第28回全国障害者スポーツ大会の会場とする見通し。新水泳場の整備に関しては◇基本計画策定業務=昭和設計(大阪府大阪市)◇PPP/PFI導入可能性調査業務=みずほリサーチ&テクノロジーズ(東京都千代田区)−にそれぞれ委託している。
同課所管の県立都市公園では、敷島公園など5公園において06年度より指定管理者制度を導入しており、民間などが持つ創造的で柔軟な発想や豊富な知識を活用することにより、施設の効用を最大限発揮し、公園利用者の利便性の向上を図っている。
また、公園施設の長寿命化および維持管理・更新費用のトータルコストの中長期的な縮減と平準化を図るため、22年度には都市公園長寿命化計画の見直しを行い、長寿命化対策の概算費用として52年度までに合計200億円以上と試算。30年間での維持管理・更新費用のトータルコストの縮減額は、約10億5000万円となる。このうち、23年度は、約5億2500万円の対策費用を見込んでいる。対象となる公園施設の種類は8施設であり、健全度調査結果と維持修繕実績および施設重要度に基づいた計画の見直しを行っている。施設重要度については「安全性」、「機能性」、「持続性」の3項目により、各公園施設ごとに点数化を実施し、重要度を決定した。
なお、都市公園事業では、22年度に発注済みである、敷島公園正田醤油スタジアム群馬の大型照明設備のLED化工事を23年11月から24年2月にかけて実施予定。
街路事業では、「都市計画法第59条の認可又は承認を得て実施される都市計画事業で、主に既成市街地内で行われるもの」のうち、幹線街路の整備の他、無電柱化事業、連続立体交差事業や駅前広場周辺整備事業などが該当する。このうち、同課では幹線街路の整備と無電柱化事業に取り組んでおり、23年度は西毛広域幹線道路(安中富岡工区)の一部区間や県道前橋長瀞線(高崎工区)などで事業を推進する。