概算約70億円 ICアクセス道、延長1・4` 県が計画している長崎南北幹線道路のうち、長崎市滑石2丁目から時津町野田郷までを結ぶ主要地方道長崎畝刈線(滑石工区)が、新規に事業化された。これに伴い、初年度の2023年度は、測量・調査・設計業務に着手予定。具体的な工事着手時期は現時点で未定だが、32年度の事業完了が目標だ。概算全体事業費に関しては現時点で70億円と試算している。
2022年11月に都市計画決定されたもの。長崎市滑石2丁目から時津町野田郷までが区間。計画延長L=1・4`b、幅員W=6・5(8・0)bのICアクセス道路を整備するもので、事業期間は10年間。32年度を事業完了の目標年度に設定した。
県が主体となり計画している主要地方道長崎畝刈線(滑石工区)は、現在整備中である高規格道路「長崎南北幹線道路」(仮称)滑石ICと「西彼杵道路」時津ICの1次アクセス道路となるもので、地域の物流効率化や交流人口の拡大を支援する重要な路線となる。
長崎市北部の主要幹線道路は国道206号の1本のみであることから、慢性的な渋滞が発生。また、交通事故も多発しており、市街地の都市活動に支障をきたしている。
このため、滑石工区を整備することで、並行する国道206号の交通量が分散するなどのメリットがある。これにより、渋滞緩和や事故リスクの低減を図るのが目的だ。
大石賢吾知事は、2023年度の国土交通省関係予算で、滑石工区に4000万円の事業費が付いたことを受け、コメントを発表。渋滞解消や事故リスクの低減に大きく寄与するものとして、事業に大きな期待を寄せた。
現時点における費用対効果(B/C)は1・3。負担割合は国が55%、県が45%(国費38億5000万円・県費(県債28億3500万円・一般財源3億1500万円))となる見込みで、地元負担はない。
長崎市や時津町以外、長崎県町村会、長崎県市長会、自由民主党長崎県支部連合会、長崎商工会議所、西彼杵道路・長崎南北幹線道路建設促進期成会、県離島振興協議会・県過疎地域自立促進協議会が要望していた。