関東地方整備局は、2023年度予算の配分概要を明らかにした。配分事業費は、対前年度比0・98倍の1兆7224億円。このほか、ゼロ国債として465億円が措置されている。千葉県内における新規事業は、直轄事業の利根川・江戸川直轄改修事業・田中調節池(柏市布施)と江戸川特定構造物改築事業・江戸川水閘門(市川市河原、東京都江戸川区篠崎町)、また補助事業の国道128号茂原一宮道路二期(茂原市、睦沢町、一宮町)、市道(仮称)検見川・真砂スマートIC線(仮称)検見川・真砂スマートICアクセス(千葉市)、南柏駅周辺地区(流山市)など。
「国民の安全・安心の確保」「経済社会活動の確実な回復と経済好循環の加速・拡大」「豊かで活力ある地方創りと分散型国づくり」を3本柱として、22年度第2次補正予算と合わせて切れ目なく取り組みを進める。
社会資本整備については、総力を挙げたストック効果の最大化や、インフラ経営の視点に立った既存施設の計画的な維持管理・更新・利活用を図りつつ、波及効果の大きなプロジェクトなどを戦略的かつ計画的に展開していく。
配分事業費の内訳は、直轄4630億円(同1・02倍)、補助4676億円(同1・02倍)、交付金7918億円(同0・93倍)。千葉県分の補助事業費は1041億3600万円。
田中調節池整備を含む利根川上流河川改修事業に69・9億円を投入。田中調節池や稲戸井調節池の整備を行うことで、洪水をより安全に流すこが可能となり、浸水被害の防止が図られる。稲戸井調節池の掘削土砂を田中調節池や堤防の整備に活用し、効果的に整備を進める。
江戸川河川改修事業に48・4億円を充てる。首都圏氾濫区域の堤防などの整備を行うことにより、浸水被害を防止する。江戸川水閘門については、改築のための詳細設計に着手する。
首都圏中央連絡自動車道の事業費は、神奈川県を含め358・6億円。未開通区間の整備によるネットワーク効果の早期発現に向け、調査設計、用地買収、改良工事、橋梁上部工事、トンネル工事を実施する。
千葉北西連絡道路については、計画段階評価を進めるため、概略ルート・構造の検討を実施。また、千葉県湾岸地域における規格の高い道路ネットワークの計画の具体化に向け、さらなる検討を進める。
そのほかの主な事業の22年度事業費および内容は▽利根川総合水系環境整備事業(利根川・江戸川)=2億円、銚子市船木・椎柴地区の河岸・ヨシ原環境再生▽一宮川水系一宮川河川激甚災害対策特別緊急事業(補助)=27・1億円、一宮川の河道拡幅(築堤工)・橋梁架け替え(上部工等)など▽国道6号馬橋地区(下り)電線共同溝=0・4億円、調査設計▽国道126号山武東総道路二期(補助)=17・1億円、橋梁上部工事・改良工事・舗装工事▽国道51号北千葉拡幅=7・2億円、四街道市〜佐倉市3・1kmの調査設計・用地買収・改良工事▽国道357号東京湾岸道路(千葉県区間)=29・4億円、調査設計・公共補償・橋梁下部工事・改良工事▽国道464号北千葉道路(市川・松戸)=1・5億円、調査設計▽国道357号千葉357号交通安全対策(二俣交差点改良)=1・1億円、調査設計・工事▽国道409号茂原一宮道路(補助)=15・9億円、改良工事・舗装工事▽千葉港千葉中央地区複合一貫輸送ターミナル整備事業=12・8億円、岸壁(水深9m)の撤去工・本体工・地盤改良工・上部工や防波堤設計など▽千葉港海岸直轄海岸保全施設整備事業=8・3億円、護岸(改良)の調査・設計・本体工、胸壁改良および水門の調査・設計。