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建通新聞社(静岡)
2023/04/03

【静岡】静岡県が「ふじのくに活用促進技術」を創設

 静岡県は、公共工事の現場で活用の効果が高い技術を「ふじのくに活用促進技術」として指定する新制度を創設し、登録技術7件を選定した=表参照。県の「新技術・新工法情報データベース」に登録され、過去5年間に5件以上の現場で活用された技術が対象。登録した技術は県発注工事の設計段階で比較検討の対象技術とする。汎用(はんよう)化・一般化されていなくても、優れた効果を発揮する指定技術の現場利用を促す。
 県は、工事の品質確保、環境への配慮、インフラの維持管理、リサイクルの促進、コスト縮減などに効果が高い新技術の登録制度を1998年度から運用している。
 登録した新技術はレベル1(活用時に注意を要する技術)、レベル2(活用可能な新技術)、レベル3(建設工事で活用促進を図る新技術)の3段階で評価。「新技術・新工法情報データベース」で評価結果も公表している。
 2022年10月時点の登録技術は、レベル1が6件、レベル2が324件、レベル3が327件の合計657件。これらの技術は、累計3466カ所の工事で活用されている。21年度は土木事務所と農林事務所の年間工事の1割に当たる233カ所で活用されている。
 ふじのくに活用促進技術には、過去5年間に5件以上の現場で活用され、従来技術と比べて優れた効果を発揮した技術を選定する。カーボンニュートラルへの貢献など、特定の現場ニーズに合致した技術も対象とする。
 指定された技術は、指定後5年間は設計業務の比較検討の対象技術とできるよう、共通仕様書に規定する。設計段階で採用が決まれば、本庁の技術調査課で一括して見積もりを依頼し、結果も新技術・新工法情報データベースで公開する。開発した企業は、指定後5年間はふじのくに活用促進技術の名称を使用して指定技術の活用をアピールできる。