鹿児島港本港区エリアの利活用に係る検討委員会が28日、鹿児島市のホテル自治会館で開かれた=写真=。ドルフィンポート跡地で進むスポーツ・コンベンションセンター(新総合体育館)の計画で、PFIは値段と運営、デザインが一気に決まり、単調なデザインになるのではないかという指摘を受け、要求水準書の中で、景観等の項目を設け、専門家によるデザインも審査項目とすることを県が明らかにした。5月ごろに実施予定の県外視察は高松港と長崎港での要望が出た。
今後の論点のうち、利活用検討の土台は@港湾としての機能AグランドデザインBスポーツ・コンベンションセンターの基本構想−の三つで、コンセプトは「年間365日、にぎわう拠点の形成」を掲げている。
委員の環錦江湾ネットワークの郷原茂樹代表が「錦江湾を活かした都市デザイン」として意見発表を行い、本港区エリアに湾内の遊覧船や連絡船の運航を一局集中させるターミナル建設を要望。
また、県の新総合体育館は10月ごろに実施方針と要求水準書(案)の公表、鹿児島市は多機能複合型スタジアムの年間の来場者43万人による経済波及効果は約63億円と試算している。
委員からは「港湾機能のメインは人流、物流。道路計画をしっかりと示す必要がある」「ゾーニングは複合的な機能で」「北ふ頭や南ふ頭の議論が深まっていない」−などの意見があった。
県外視察後は、7月に応募者(27日現在73件)によるプレゼンテーションや意見交換、8月〜12月は意見の整理やゾーニング素案の協議・検討に入り、24年1月〜2月で案のとりまとめを行う。