富山県建設業協会は、会員企業の人材確保・育成事業の一環として毎年開催している「建設業資格取得支援講座」について、2022年度受験者の合格率をまとめた。
それによると、土木および建築施工管理技士の1・2級(各一次、二次試験)の8試験すべてで全国平均の合格率を上回り、講座の受講が高い効果を発揮していることが明らかになった。
同講座は、16(平成28)年度から実施。厚生労働省と富山県、東日本建設業保証の助成金を活用し、県建設業協会が建築資料研究社(日建学院)に業務を委託する形で開催しているもの。建設業協会の会員企業に在職しかつ、各検定試験の受験予定者で、全日程(3日間)の講座をすべて受講できる人に限って、参加者を募集。受講者に各試験の出題傾向、重要ポイントなどを解説している。受講料は無料。
22年度の講座は、5月20日にスタートした1級建築施工管理技術検定試験の一次(学科)を皮切りに、10月中旬までの期間、日建学院富山校(後藤達也支店長)で順次行われた。講座は計7回で、2級建築のみ一次と二次(実地)の講習を同時に開催した。
22年度受験者の合格率(表参照)を見ると、8試験のすべてで全国平均を上回った。中でも2級土木の二次と1級建築の二次では、全国平均をそれぞれ38ポイント以上上回ったほか、1級建築の一次で25・4ポイント、2級建築の一次でも20・2ポイントそれぞれ上回った。
県建設業協会では、講座受講者の試験合格率が全国平均と比べて総じて高く、非常に効果的な事業であることが証明されたことから、23年度も引き続き同様の講座を開くことを決めた。今後、23年度受講者の募集を行うことにしている。