県東部建設業協会、県建築士事務所協会、県管工事業協会、県電業協会の4団体は27日、鳥取市役所で深澤義彦鳥取市長と会談し、建築工事の分離発注を強く求めた。
工事発注について、昨年市がデザインビルド(設計施工一括)方式で発注した豊実・倉田保育園の2施設の建て替えを挙げ、「地元業者の受注機会が少なくなる」と現状を訴え、「従来通りの分離発注をお願いしたい」と強く求めた。これに対し深澤市長は「DB方式ありきというわけではない。地域経済の好循環のため、原則分離発注で進めていく」と説明。県東部建設業協会の原田實会長は「受注機会がなくなり、業者が潰れてしまう。何とかしていただきたい」と述べた。
また4団体はPFI方式の発注について「提案書を作成するのに3〜4カ月ぐらいの膨大な時間とお金が掛かる。業者が赤字になってしまう」と説明し、整備計画が進んでいる給食センターの再整備事業を挙げ、「PFI方式での発注はやめてほしい」と分離発注を訴えた。深澤市長は「頻繁に用いる手法ではない。業者に負担を掛けない方法を考えたい」と話した。
意見交換会には原田会長、県建築士事務所協会の塚田隆東部支部長など9人が参加。鳥取市からは深澤市長、岡和弘都市整備部長ら7人が出席。このほか、会派新生の上杉栄一議員が臨席した。
日刊建設工業新聞