2024年に移転新築する安芸市庁舎と市立安芸中学校の跡地活用について、関係団体などで構成する検討委員会は、活用に関する報告書をまとめた。跡地活用における基本理念として、市庁舎では「市内外からの多様な世代が交流し、にぎわいやつながりを醸成する空間」、中学校では「文化、スポーツ、ビジネスなど新たなチャレンジを創造する空間」とそれぞれ定めた。
市庁舎は、中心市街地という恵まれた立地特性を生かし、市内外から多くの人を引き寄せる特色のある空間を整備することで、周辺を含めたまち全体の活性化につなげる。検討委員会の中では具体案として、多世代が交流できるイベントスペースや、生涯学習施設などを候補に挙げた。
中学校は、既存の施設を活用し、合宿機能を備えたスポーツ施設や市民の健康づくりが行える場所を目指す。また、今後整備予定の阿南安芸自動車道安芸中インターチェンジに近接する立地の特性を生かし、滞在型の観光施設や、地場産品などを販売する道の駅、企業誘致に向けたレンタルオフィス整備なども候補に挙がった。
具体的な決定の際には、PPP/PFIなどを導入し、管理運営の効率化やコストの削減などとともに、まち全体の活性化につながる利活用を目指す。
両施設の現況は、市庁舎が鉄筋コンクリート造一部鉄骨造4階建て延べ4728平方b(地域包括支援センターなど含む)、敷地面積5547平方b、建ぺい率70%、容積率400%。中学校が鉄筋コンクリート造一部鉄骨造3階建て延べ7917平方b(体育館など含む)。敷地面積は運動場も合わせると3万2007平方b、建ぺい率60%、容積率200%。
提供:建通新聞社