日本工業経済新聞社(群馬)
2023/03/27
【群馬】吾妻環境施設組合が施設整備に向けて基本計画策定
吾妻環境施設組合(管理者=中澤恒喜東吾妻町長)は2023年度、一般廃棄物処理施設の建設に向けて処理施設整備基本計画を策定する。当初予算には委託料として1500万円を計上した。新施設は吾妻郡内6町村の廃棄物処理施設として計画。八ッ場ダム整備事業で使用した骨材プラントヤードを整備候補地として調整しているところ。30年度後半の稼働を目指し、各種準備を進める。
吾妻郡内は現在◇吾妻東部衛生センター(中之条町)◇西吾妻環境衛生センター(長野原町)◇草津町クリーンセンター(草津町)−の3施設でごみ処理を行っている。いずれの施設も老朽化していることから、3施設を統合した施設整備を計画。郡内の6町村を構成員とした同組合を20年7月に設立し、内部調整などを進めていた。
既存施設の1日あたり最大処理能力は◇吾妻東部衛生センター=50t◇西吾妻環境衛生センター=40トン◇草津町クリーンセンター=40t−となっている。新施設の処理能力はこれから策定する基本計画などで詰めていくこととなるが、今後の人口動態などから各施設の処理能力を合計した一日あたりの処理能力130tを下回ることが見込まれる。
新施設は、一般廃棄物の焼却場とプラスチックなどのリサイクル施設をメインとして検討中。23年度に策定する施設整備基本計画で、処理能力や方法のほか、施設に導入する機能などをまとめるとしている。計画策定業務の委託方法は現在検討を進めている段階だが、年度早期に委託したい考え。
当初予算では基本計画策定のほか、生活環境影響調査委託料5250万円や測量委託料1800万円、地質調査委託料300万円なども計上。用地の状況を踏まえ、順次委託を進めていく。
組合では年度内に、一般廃棄物処理施設整備基本構想および処理基本計画の策定を予定しており、業務を環境技術センター(長野県松本市)に委託している。処理施設整備基本構想では、3施設の処理能力や現況を整理し、23年度に策定する処理施設整備基本計画につなげるとしている。処理基本計画は、郡内におけるごみの発生量や将来予測などについてまとめることとなる。