日本曹達(東京都千代田区大手町2丁目2番1号 阿賀英司代表取締役社長)は23日、上越市の二本木工場において医薬品添加剤「NISSO HPC」の生産能力を増強すると発表した。投資額は100億円。
同添加剤は錠剤の硬度を高める結合力、溶けにくい有効成分の溶解性改善、徐々に有効成分を放出する徐放性などに加え、成型が困難な天然材料を多く含む製剤が可能になるといった優れた機能・性質を有し、世界的な医薬品市場拡大や健康食品錠剤などへの採用拡大に伴い販売量が増加。二本木工場では約40年に渡って生産しており、近年の旺盛な需要に対応できる安定的な供給体制を確保するため、生産ラインの強化に乗り出す。
計画では、敷地内のプラント設備などを増強、生産能力を現状の1・5倍に引き上げる。設計および施工は子会社の日曹エンジニアリング(東京都千代田区)が担当、23年度中に着工し、26年度上期の営業運転開始を目指す。
同社は農薬、抗生物質原薬および医薬添加剤、電子材料などの開発、製造、販売を行う。二本木工場(上越市中郷区)は1920年の同社設立とともに設けられ、100年余りに渡り操業を続けている。