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建通新聞社(神奈川)
2023/03/24

【神奈川】横浜市 重要橋梁の地震対策進む

 横浜市道路局は、矢向第一陸橋など「重要橋梁」6橋の地震対策を進めている。工事を進めているのは「矢向第一陸橋」と「新横浜陸橋」「内海川跨線人道橋」の3橋。矢向第一陸橋は2024〜25年度に橋脚間の壁式化工事を、新横浜陸橋は25〜26年度に落橋防止装置設置工事を実施する。内海川跨線人道橋は23年度に撤去を完了する。「谷津坂跨線橋」と「新子安橋」「三ツ境橋」は、23年度に設計を進め、工事発注時期を検討する。「一般橋梁」では、23年度に星和橋の補強工事を発注する。
 矢向第一陸橋は、矢向第一陸橋西側交差点からJRとJR相鉄直通線の跨線区間が老朽化しているため、橋脚間を壁式化する。橋長は92・8b、幅員16・4bの鋼単純桁橋と鋼3径間ゲルバー鈑桁橋で施工対象は約65b区間。
 22年度に同所の土地の液状化対策を実施しており、23年度はテクノジャパン(横浜市中区)が新たな橋脚を設置し補強工事に備える。3月16日に1億8497万1118円で落札した。24〜25年度に別途、壁式化工事を進める計画だ。
 所在地は鶴見区矢向1ノ6ノ12〜矢向2ノ8ノ15地先。
 設計はオリエンタルコンサルタンツ神奈川事務所(横浜市中区)が担当した。

〜新横浜陸橋 25〜26年度に落橋対策〜

 新横浜陸橋は橋長305b、幅員20bの3径間連続鋼床版桁橋。このうちJR横浜線跨線部のロッキング橋脚を耐震化する。JR東日本が工事を発注。現在、東鉄・東急JVが施工しており、23年度に耐震補強工事を終了し、24年度は塗装工事を実施する。その後、跨線部以外の落橋防止装置設置工事を横浜市が別途発注する。25〜26年度の2カ年で進める計画だ。
 所在地は港北区新横浜1ノ11ノ5〜新横浜2ノ3地先。
 
〜内海川跨線人道橋 23年度に撤去完了〜
 
 JR横浜駅のきた東口ときた西口を結ぶ内海川跨線人道橋は現在、大林組と京急建設が撤去工を進めており、23年度におおむね完了する。
 所在地は西区南幸1ノ2ノ1〜高島町2ノ34ノ2。
 
〜谷津坂跨線橋 設計が進む〜
 
 谷津坂跨線橋では、耐震補強工事に向けて、22年度、JR東日本コンサルタンツ(東京都品川区)に設計を委託し、23年度も継続する。工事発注時期は未定。
 京急本線を跨ぐ橋長84・2b、幅員10・6bの2径間連続曲線箱桁橋。ロッキング橋脚が京急能見台駅のホームと外部にそれぞれに立っており、巻き立てによる壁化が困難なことから、施工方法を検討している。
 所在地は金沢区能見台通1ノ9〜堀口5ノ1地先。
 
〜新子安橋 設計継続〜
 
 新子安橋は、JR跨線部の耐震補強に向け、JR東日本コンサルタンツに設計を委託し、検討を進めている。工事発注時期は未定。
 JR跨線部は3径間連続RC床版鈑桁橋で、延長は81・9b、幅員は22・7b。
 所在地は神奈川区新子安1ノ6〜守屋町3ノ13ノ5地先。
 
〜三ツ境橋 対策検討〜
 
 相鉄本線に架かる三ツ境橋では、市が耐震補強に向けた検討を進めており、23年度も継続する。規模は橋長26b、幅員11bの3径間単純鋼桁橋。
 所在地は瀬谷区三ツ境1ノ1〜旭区中希望が丘249ノ2地先。

〜369橋で地震対策済み〜

 重要橋梁は、災害時の応急活動や物資輸送を支える緊急輸送路などにある橋梁。地震対策が必要な375橋について優先的に対策を進め、これまでに369橋の整備が完了した。現在工事や設計を進めている6橋の対策が完了すれば、全ての重要橋梁の安全が確保される。

〜「一般橋梁」耐震化 星和橋で23年度工事〜
 
 緊急輸送路など以外の道路にある「一般橋梁」の地震対策も進めている。
 星和橋では、22〜23年度の2カ年で耐震補強工事を進める計画で、23年度は橋脚に縁端拡幅ブラケットを設置するとともに、桁の塗装を塗り替える工事を発注する。
 規模は橋長30・2b、幅員4・1bの2径間鋼鈑桁橋。
 22年度は、水村建設(横浜市旭区)が橋脚の補強工事などを実施した。
 所在地は保土ケ谷区和田1ノ3ノ11〜星川3ノ4ノ50地先。
提供:建通新聞社