神奈川県は、かながわ女性センター跡地の一部約1万5000平方bを利活用する事業者の再募集を始めた。公募型プロポーザル方式で提案内容や提案価格を評価して選ぶ。提案価格は売却で27億2060万円以上、貸付(事業用定期借地権設定契約)で年額9490万円以上とする。4月19日の現地見学会などを経て、応募図書を9月28日、29日に受け付ける。12月に審査し、優先交渉権者を決める。
〜売却提案価格は27・2億〜
物件所在地は藤沢市江の島1ノ216ノ2の一部。土地面積は1万4745・5平方b。地目は宅地。用途地域は商業地域。建ぺい率80%(風致地区にかかる分は40%)、容積率400%。小田急片瀬江ノ島駅の南約1・3`に立地する。形状は不整形で、北側で幅員約8〜9bの臨港道路、北東側で幅員約18〜19bの臨港道路に接している。現況は駐車場など。
事業期間は売却、事業用定期借地とも49年間(原則、2024年4月1日〜73年3月31日)。所有権移転から3年以内に開発計画や建築計画に係る官公庁の許可などを受け工事に着手する。
提案に当たっては@湘南港との相乗効果を生み江の島の振興に資する海洋レクリエーション機能や観光交流機能を備えた施設A津波避難機能を持たせた施設Bオリンピックレガシーの伝承に資する事業C景観法に基づく藤沢市の認定を受けた施設―を求める。
〜市場性など再評価し提案価格設定〜
同跡地の売却などに当たっては、昨年の募集で1者から応募図書の提出があったものの、提案価格が予定価格を満たさなかったため失格となり、不調に終わっている。
県ではその原因として、前回が「参考価格」のみで予定価格を公表しなかったため、事業者が価格などを読み違えた可能性もあるとし、今回は予定価格となる「提案価格」を公表。その価格以上であれば落札する額を明示した。前回の売却参考価格の40億1820万円と比べ、今回の提案価格が約13億円低く設定されていることについて、「前回の不調に終わった結果を踏まえ、不動産鑑定評価額に基づきながら市場性をよりシビアに評価した」(総務局財産経営部財産経営課)という。
提供:建通新聞社