徳島県は2023〜27年度の5年間を推進期間とする「徳島県インフラDX推進プラン」をまとめた。BIM/CIM活用へ、業務と工事で試行要領を作成し、試行を開始するとともに、3次元データ利活用への環境整備を段階的に進める。
BIM/CIMの活用は、23年度に業務で要領を作成するとともに試行を開始する。24年度は工事で試行要領を作成、25年度に試行を始める。将来は段階的に小規模な事業へ拡大する。
業務では、情報共有システムを活用して関係者間で連携・照査して利活用拡大を目指す。工事では、施工段階の活用方策を検討して監督と検査などでの利活用拡大を推進する。25年度には維持管理段階での利活用の研究も進める。26年度からは先進的で大規模な事業でBIM/CIMの原則適用を開始する考えで、詳細は国の原則適用後の結果を見て決定する。
3次元データの利活用では、23年度からソフト・ハードウエアの整備を段階的に推進する。点群処理ソフト、3DCADソフトの導入を進める予定で、ソフト処理能力のあるパソコンを導入する。
ICT活用工事は、23年度に受注者希望型の対象に小規模土工を追加。県内企業のICT施工技術向上に応じ、24年度から発注者指定型の試行を開始する。建設機械の自動化、高度化技術の活用に向けて、先進事例の研究と効果的な事例への導入検討を5年間で進める。
設計金額5000万円以上の工事で原則化している発注者指定制度と遠隔臨場制度を、24年度から3000万円以上の工事に、26年度から1000万円以上の工事に拡大する。これに伴い、工事成績表の考査項目ごとの運用表改定を23年度に検討し、24年度に改定する。インフラDXに関する新技術の活用を高く評価し、24年度にインフラDX優良企業表彰制度を設ける。
1000万円以上の業務に導入しているWEB会議の発注者指定制度は、24年度に500万円以上の業務に拡大する。併せて24年度に1000万円以上の業務で原則WEB検査の発注者指定制度を導入し、26年度からは500万円以上の業務に拡大する。
さらに23年度から業務(調査・測量など)で遠隔臨場の試行を開始。監督職員のパソコンには23年度からウエブカメラを装備する。
提供:建通新聞社