金沢市は、「金沢美大柳宗理デザインミュージアム(仮称)整備基本計画」を取りまとめ、14日に開かれた市議会総務常任委員会で報告した。
施設整備に関する基本的考え方として(1)特徴的な建築意匠の復元への配慮(国の登録有形文化財にも登録された谷口吉郎氏設計の建築物であり、建築意匠の長寿命化及び重層的な建築文化の継承を図るため、特徴的な建築意匠の復元に配慮)(2)デザイン資料の活用に最適な空間の創出(柳宗理氏のデザイン資料の効果的な活用を図るため、資料の展示や調査研究等の様々な活動を可能にする空間を創出)(3)安全で安心な交流拠点の実現(市民や来街者等に開かれた施設として、十分な交流スペースを確保するほか、国内外から多くの人々が訪れ、交流する施設として、バリアフリー化や耐震化、省エネ型設備に対応するなど、安全で安心な交流拠点を実現)−としている。機能構成も示され、地階は事務・運営、研究・収蔵ゾーン(主な諸室/会議室、研究・収蔵室等)、1階は教育・交流、普及・発信、事務・運営ゾーン(交流スペース、ショップ、カフェ等)、2階と3階には普及・発信、研究・収蔵ゾーン(展示室、研究・収蔵室等)を配す。
施設運営に関する基本的な考え方は▽機能の遂行に必要な運営体制の整備(柳宗理記念デザイン研究所が担ってきた機能を発展させた4つの機能「教育」「研究・収蔵」「普及・発信」「交流」の遂行に必要な運営体制を整備)▽多様な人材による運営−とする。
デザインミュージアムは西町教育研修館(旧石川県繊維会館)を活用して新設。市は新年度、基本設計及び展示計画の策定を進めていく。
同基本計画は日本海コンサルタントが担当。