米原市は、環境省が30年度までに二酸化炭素(CO2)排出の実質ゼロを目指す第1弾の「脱炭素先行地域」に22年度、同市と県、ヤンマーホールディングス鰍ェ共同提案した「農山村の脱炭素と地域活性〜米原市ECO VILLAGE構想=`」が選出されたことを受け、23年度当初予算案に同社への間接補助分を含めた脱炭素地域づくり推進事業費総額8億1927万5千円を計上。予算が措置されれば年度末をメドにヤンマーへの間接補助を開始し、23年度も市有地への太陽光発電設備の設置などの進捗に準じて補助したい考え。このほか、市事業として米原市地球温暖化対策実行計画の効果測定委託や、住宅用太陽光発電設備補助などを行う。
23年度当初予算案に計上したのは、市有地における太陽光発電設備の導入など、環境省脱炭素地域づくり事業に関連しヤンマーに対する事業費補助金となる7億9704万4千円をはじめ、米原市地球温暖化対策実行計画の効果測定業務委託費1045万円と、市内事業者による住宅リフォーム等を対象とするスマートエコハウス普及促進事業補助金1000万円、電気自動車等の購入補助を行う次世代自動車導入促進事業補助金50万円、市社会施設3ヵ所に給水スポットを設置する脱炭素・脱プラ給水スポット設置事業費79万8千円を含めた脱炭素地域づくり推進事業費8億1927万5千円。このうち米原市地球温暖化対策実行計画(22年度策定・ウエスコ滋賀営業所)の効果測定業務は23年度早々にも発注・委託したい考え。
22年7月に脱炭素先行地域に選出された米原市ECO VILLAGE構想≠ヘ、米原駅周辺の米原市(庁舎1棟)、滋賀県(県東北部工業技術センター3棟)の公共施設と、ヤンマーホールディングス梶i中央研究所7棟)他民間2施設程度(未定)を対象に、太陽光発電設備を導入すると共に、柏原駅周辺の耕作放棄地に太陽光発電設備(ソーラーシェアリング)を設置し、対象となる施設の脱炭素化を図る。また耕作放棄地にはソーラーシェアリングと共にAI・IOT等を実装し、再生エネルギーを地産地消する環境配慮型栽培ハウスを導入する。
事業スケジュールは、22年度から米原駅周辺施設群において、公用車駐車場、ヤンマー敷地内への太陽光発電設備設置、同社敷地への大型蓄電池の設置に着手。23年度からは市有地で、25年度からは滋賀県東北部工業技術センター(新設)で、それぞれ太陽光発電設備の設置に着手する。また25年度からは耕作放棄地における太陽光発電設備・大型蓄電池設置、耕作放棄地へのCO2等設備の導入に着手し、いずれも30年度までに推進し完了させる計画。
提供:滋賀産業新聞