村山卓金沢市長は、10日に開かれた市議会3月定例月議会の一般質問への答弁で、新年度に着手する市立病院再整備基本構想の策定において、建て替え予定地の検討を進めていく意向を示した。
市立病院の再整備に関しては、2020(令和2)年2月に市立病院の今後のあり方検討会から提言を受けたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、患者対応やワクチン接種等のコロナ対応に注力したため、本格的な議論は停滞。今年度は新病院に求められる機能等について、院内で議論を開始するとともに、コロナ禍における周辺病院の患者数の動向や、福祉・保健部門との連携の可能性などの調査検討を行ってきた。村山市長は「新年度、市立病院再整備に向けた基本構想を策定する」と述べ、病院機能の維持といった観点から現在地での建て替えは難しいとの認識を示し、移転建て替えの方法で検討を進めるとした。
また、村山市長は「社会情勢の変化を踏まえ、基本構想において必要な機能や施設規模等の方向性を定め、その中で建て替え予定地も検討する」とし、「(移転先は)現段階で未定だが、現行施設の老朽化を含め課題も多く、再整備にあたってはスピード感を持って取り組む」と強調した。
なお、23年度市立病院事業(特別会計)には、基本構想策定費1000万円のほか、経営強化プラン策定費300万円が盛り込まれた。