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建通新聞社(神奈川)
2023/03/10

【神奈川】伊勢原市と小田急電鉄 まちづくりで連携

 伊勢原市(山松太郎市長)と小田急電鉄(星野晃司社長)は3月8日、新駅も含めた市のまちづくりを進めるための連携協定を締結した。まちづくりに当たり、市内に小田急電鉄の総合車両場を移転し、田中笠窪線の整備と合わせてスマートモビリティ社会の実現を目指す。
 新たな総合車両所の規模は約15fを予定しており、敷地内に整備場を設ける他、緑化や調整池の整備を行う。整備場に約4・1f、緑地などに約5fを割く予定。車両の円滑な整備点検を可能にするため、工場を既存のものよりも大規模化する。建設予定地は串橋地内の小田急小田原線より北側、鈴川より西側の地点。今後のスケジュールは、2023年度から車両所移転のための現況調査や設計などを進め、26年度以降に用地契約や工事に着手、33年度の操業開始を目指す。
 既存の大野総合車両所の規模は約9f。車両の検査や点検・整備を行っている。工場施設が開設から60年が経過しており、対象地に移転することとなった。移転後は車両留置場として整備する予定。既存建物については今後活用を検討していく。
 また、今後新駅の設置を検討していくことも明かし、整備する場合、総合車両所付近を想定。今後愛甲石田駅から鶴巻温泉駅までの3駅の状況を精査し、新駅の必要性や在り方を検討していく方針だ。
 山市長は「東西方向への連絡強化が課題だったが、連携により円滑に事業を推進できる」と期待を寄せた。星野社長は「広い土地、道路ネットワークなど、建て替え用地の検討は難航したが、協力により土地を選定できた。まちづくりも連携して行っていきたい」と今後の連携方針を語り、新駅の構想については「駅を新設する場合、車両所の操業と同じ時期の開設を目指したい」と、展望を述べた。
提供:建通新聞社