建通新聞社(神奈川)
2023/03/09
【神奈川】横浜市 一等馬見所、保存活用へ
横浜市政策局は、旧根岸競馬場一等馬見所の保存活用の方向性について検討を開始する。まず2023年度に建物調査を行い、耐震補強に向けた概算費用を把握。補強後の維持管理に必要な費用も試算して保存活用の手法を検討する。当初予算案に中区提案事業として調査に係る費用1500万円を計上した。
馬見所の規模は鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上7階建て延べ約7686平方b。建築面積が2130平方bで高さは約30bある。
調査業務は建築局が発注する見通し。補強に必要な費用を把握した後、どのように保存し活用していくか、地元・中区や環境創造局、都市整備局、教育委員会などと連携して検討を進める。財源の確保も課題の一つ。
所在地は中区簑沢13ノ283。
〜近代化産業遺産の指定〜
根岸競馬場は、1866年に日本初の洋式競馬場として開設され、一等馬見所は1929年に建設された。設計はJ・H・モーガン氏。その後、市は接収が解除された国有地を無償で借り受けて根岸森林公園を整備し、一等馬見所を購入した。2002年に馬見所を公園の鑑賞用施設として位置付け、09年には近代化産業遺産に指定された。
提供:建通新聞社