横浜市は今後設計など整備を進める消防訓練センターの更新整備事業と、北部汚泥資源化センター分離液処理施設整備事業の概要を明らかにした。消防訓練センターは主に訓練施設が配置されている北側エリアをローリングしながら更新整備し、消防力を維持・強化する人材育成の教育訓練体制を充実させる。2023〜24年度に設計や調査を、25〜27年度に工事を進める。総事業費は約34億円。北部汚泥資源化センターでは分離液処理施設を1系統増設し、当初計画時より高濃度化した分離液を安定処理するとともに、将来の施設更新の際の処理能力を確保する。22〜23年度に設計を行い24年度から工事に着手。土木、機械・電気工事を順次進め、29年度の供用開始を目指す。総事業費は約46億円。
横浜市公共事業評価委員会(委員長・森地茂政策研究大学院大学客員・名誉教授)が3月3日、オンラインで事業の必要性や効果などを客観的に事前評価し、いずれも「妥当」と判断した。
消防訓練施設は敷地北側に▽放水訓練場約5000平方b▽街区訓練施設ユニットハウス6棟▽高層訓練塔延べ約1100平方b▽模擬消火訓練装置(AFT)1基▽救助訓練塔(ABC塔)延べ約1200平方b▽救助訓練塔(複合型救助訓練施設)延べ約200平方b▽風水害対策訓練施設約450平方b▽震災対策訓練施設約900平方b―などを更新整備する。
事業費は設計他に約2・6億円、調査に約0・3億円、解体費約3・7億円、施設整備費約27・4億円で合計約34億円を見込む。
現在建築局が設計者選定の手続きを公募型簡易プロポーザル方式で進めており、5月下旬に特定し設計作業を開始する。
建設地は戸塚区深谷町777の敷地面積5万4093平方b内。
〜増設部分で日量2500立方b処理〜
北部汚泥資源化センターでは、既存の分離液処理施設3系列の東側に1系列増設する。増設規模は長さ107b×幅23b×高さ12b。Bardenpho法で日量約2500立方bを処理する計画だ。
事業費は設計に約1億円、工事に約45億円で、内訳は▽仮設工2・6億円▽基礎工4億円▽土工2・9億円▽躯体工11・3億円▽付帯工0・2億円▽反応タンク設備6・2億円▽最終沈殿池設備1・9億円▽送風機設備3・5億円▽ポンプ設備0・7億円▽送風機電気設備1・7億円▽水処理電気設備8億円▽中央監視制御設備1・3億円―などを見込む。
更新基本検討と実施設計はNJS(横浜市中区)が担当。
市では両案件について3月31日まで市民意見を募集している。
提供:建通新聞社