県営繕課は新年度、受発注者が電子データ上で現場管理をやり取りする「工事情報共有システム」(ASP)をA級対象工事に義務付ける。監督員と受注者の間で現場効率を向上させる目的で、ASPの一層の活用を推進する。
ASPは受発注者間がインターネットを介し、立会確認やスケジュール管理、図面などの各種資料を電子データで共有するシステム。活用を義務付けた現場は、電子納品の対象工事となる。
これまで営繕系工事のASPは250万円以上を対象に受注者希望型で実施。今年度は青谷かみじち史跡公園展示ガイダンス施設新築工事などで活用している。
しかし、同課は「土木工事に比べて(ASPが)浸透していない。働き方改革や人材育成の課題には活用する必要がある」と説明。発注者指定で新年度から▼建築一般6000万円以上▼電気工事1500万円以上▼管工事1500万円以上―のA級対象工事に活用を義務化。発注当初からシステムの経費を設計に盛り込む。
一方、県土整備部の発注では今年1月から発注者指定型を4000万円以上の工事に拡大するとともに、「測量等業務」も受注者希望型で実施している。
日刊建設工業新聞