日本工業経済新聞社(茨城)
2023/03/06
【群馬】前橋市が前橋工科大学の2号棟などを建て替え
前橋市は2023年度、前橋工科大学(上佐鳥町460−1)の2号館および図書館の建て替えに向け基本・実施設計を委託する。当初予算案には24年度の債務負担分を合わせて委託料1億円を計上。新施設は2号館と図書館を合築する方針で、現在は基本計画の策定を進めている。その中で今後のスケジュールや規模を詰めていく。設計は計画策定完了後早期に委託したい考え。
現況施設の規模は2号館がRC造3階建て、延べ床面積1803・3u。1972年に建設した。1階は講義室や教員実験室、2〜3階は研究室や会議室などが整備されている。
図書館はRC造4階建て、延べ床面積2076・89u。竣工は76年となっている。
2棟ともに耐震性能が不足していることに加え、設備の老朽化やユニバーサルデザインへの未対応といった課題があることから、対応方法の基本方針策定に着手。大規模改修や2棟それぞれの建て替え、合築を案として検討を進めていたものの、2020年12月に合築する方向性で基本方針を定めた。
合築する施設は、敷地の西側、旧実験棟の跡地に計画。基本方針の策定時となる20年12月時点の整備費用として約24・2億円を試算しているが、その後の労務単価上昇などで整備費用の増加が見込まれる。
新施設の規模はこれから策定する基本計画で詰めていくこととなるが、各施設で必要な機能の見直しや学科再編の反映などを行い、規模の最適化を図るとしている。設計は23年度から2カ年で進めることとなり、予算の内訳は23年度分が3000万円、24年度債務負担行為分が7000万円としている。
事業の流れとしては基本設計策定後に施設の建築工事に着手。複数年かけて完成させ、供用開始後に既存施設解体、外構工事を行う方針。仮設施設などの整備は計画していない。建設地にあった旧実験棟の規模はS造平屋、床面積1043・59uだった。
2号館および図書館解体後の跡地は、将来的には3号館の建て替え用地としての使用を想定。建て替えに着手するまでの期間については2号館跡地を演習用スペース、図書館は学内利用者向け駐車場として利用する方針としている。