彦根市は、JR彦根駅の自由通路など市が所有する4駅5施設の駅舎関連施設について策定を進めている「彦根市駅舎関連施設等適正管理計画」が示す長寿命化や効率的・効果的な今後の管理・運営手法に基づき、23年度当初予算案に修繕料など駅舎関連施設等維持管理事業費を計上、予算を措置し管理計画が順調にまとまれば23年度は、計画で最優先の対応を示している河瀬駅のエレベーターおよびエスカレーターの修繕が発注される見通し。発注手法は未定だが修繕対象がメーカー製品となるため、対応可能な事業者を選定したい意向。
23年度当初予算案に計上した駅関連施設等維持管理事業費1億1855万9千円には、彦根駅、南彦根駅、河瀬駅、稲枝駅のエレベーターや自由通路等の維持管経費やフジテック前駅公衆便所・高宮駅コミュニティセンターの管理費を計上。このうち修繕料8471万円で、河瀬駅にあるフジテック社製のエスカレーターおよびエレベーターについて、長寿命化のため大規模修繕を行う。
今年度末にも確定を目指す計画の対象となるのは、市内の西日本旅客鉄道梶E近江鉄道鰍フ駅となる彦根駅の自由通路および西口エレベーターホール、南彦根駅エレベータ棟、河瀬駅自由通路、稲枝駅自由通路の4駅5施設。計画案に盛り込まれた具体的な整備方針によると、河瀬駅自由通路はエレベーター・エスカレーター(機械設備)の改修(23年度)と駅舎出入口雨漏り改修(23年度)、一部バリアフリー改修(24年度)と建物・電気・機械設備の計画的改修を実施し、計8176万円を試算。
彦根駅自由通路と西口エレベータホールはエレベーター(機械設備)の改修と建物・電気・機械設備の計画的改修を実施し、計1335万円を試算。南彦根駅エレベーター棟はエレベーター(機械設備)の改修(26年度)と建物・電気・機械設備の計画的改修を実施し、計1910万円を試算。稲枝駅自由通路は建物・電気・機械設備の計画的改修による機能保持に努め、長寿命化を図る。
なお、同計画策定業務は昨年7月実施したプロポーザルで地域計画建築研究所(京都市下京区)に3月10日まで委託中。市内4駅5施設の市が所有する駅舎関連施設について、老朽化による構造体の寿命や設備の不具合を是正していくため、全体を把握し、総合的・長期的かつ多角的な観点で維持管理の適正化を図り、安全・安心で継続的に駅舎関連施設等を利用できるよう、更新・長寿命化改修など中長期的な維持管理を計画的に行うことで財政負担の軽減・平準化を図る
計画の対象となる施設の概要は次の通り
▽河瀬駅自由通路(98年築、南川瀬町1521―1)=S造2階建、延1258・01平方b(高圧電気設備、エスカレーター2基、エレベーター2基)
▽彦根駅西口エレベーターホール(01年・18年築、古沢町40―1)=S造3階建、延99・36平方b(エスカレーター2基、エレベーター1基)
▽彦根駅自由通路(07年築、古沢町40―1)=S造3階建、延1207・98平方b(エスカレーター2基、エレベーター2基)
▽南彦根駅エレベーター棟(02年築、小泉町275―13)=S造2階建、延76・36平方b(エレベーター2基)
▽稲枝駅自由通路(16年築、稲枝町326―1)=S造2階建、延693・28平方b(高圧電気設備、エスカレーター2基、エレベーター2基)
提供:滋賀産業新聞