北陸経済連合会と国土交通省の出先機関である北陸地方整備局、近畿地方整備局、北陸信越運輸局、中部運輸局による第30回「北陸地域懇話会」が2日、富山市のANAクラウンプラザホテルで開かれ、北陸新幹線など社会基盤整備や観光について意見を交わした。
北経連の役員、国交省機関の幹部ら約60人が出席。冒頭、金井豊北経連会長は北陸新幹線や東海北陸道、中部縦貫道などを挙げ、「高速交通インフラの整備をさらに進め、魅力ある地域づくり、交流人口の増加に努めていく必要がある。国土強靱化の観点からも人流・物流ネットワークの構築が重要」と強調した上で、「最重要課題である北陸新幹線は、2024年春の敦賀開業により域内の交流活発化、信越地域との交流も深まると期待。敦賀以西は23年度当初での正式着工は至らなかったが、引き続き関西の経済団体や北陸3県と緊密に連携し、政府に力強く要請していく」と大阪までの早期全線整備を目指す考えを示した。
北陸地方整備局の内藤正彦局長は、「インフラ整備を絶え間なく進めることが使命。事前防災として大きな効果を発揮するためには、インフラの維持管理・更新を計画的に進めていくことも必要。23年度当初予算で必要額を確保して希望の持てる着実なインフラ整備・管理に努めていく」と説明。北陸信越運輸局の平井隆志局長は、「新幹線敦賀開業の機会をしっかり捉えて誘客促進につなげてほしい。旅行商品の魅力をしっかりと伝える必要があり、ともに地域を盛り上げていく。社会経済活動に不可欠な地域公共交通では、利便性や持続可能性の向上に取り組む」と述べた。
引き続き、整備局が地域づくりに向けた事業方針や整備状況、運輸局が北陸における運輸・観光の取り組みなどを紹介。北経連は、社会インフラ整備や広域観光の推進などを要望した。