多賀町は、3日開会の3月議会定例会に一般会計49億7200万円、特別会計(9会計)19億6624万3千円、企業会計(2会計)13億1523万7千円から成る総額82億5348万円の令和5年度当初予算案を上程した。
一般会計の対前年度当初比は、13・5%(7億7800万円)の減。普通建設事業費(投資的経費)は継続のスマートIC整備事業、久徳うぐいすこども園整備関連事業、小学校校舎改修事業費などを計上したが67・1%(8億9525万円)減の4億3802万円となった。
予算編成にあたっては、社会保障費を最優先に「子育て支援、教育充実」、「定住・移住促進、地域の元気づくり」に重点配分すると共に、国交付金や補助金を有効活用し建設事業費を計上した。
主なものは、教育関係では多賀幼稚園を改築し6月に開園する久徳うぐいすこども園建設事業費に1億0264万円を計上。23年度は旧幼稚園園舎の解体および園庭・駐車場工事を行う。また、多賀小学校の児童数増と35人学級への対応の施設改修等に5200万円を予算化。
都市基盤整備では、町道の新設・改良・舗装修繕や交通安全施設整備に8364万円、萱原地区の急傾斜地崩壊対策事業費に4500万円を計上、19年度から着手したスマートIC整備事業費5000万円では、早期供用を目指しアクセス道路上り線関連工事等を負担。土地改良事業費4674万円では、県事業負担のほかため池改修設計と耐震調査を実施する。
このほか、大滝神社本殿屋根葺替工事の設計・管理・耐震診断を含めた文化財保護・調査事業費4182万円、住宅リフォーム促進補助や店舗整備支援補助を行う商工振興事業費2599万円、災害に強い森林づくり事業費710万円、林道下山線トンネル補修事業500万円など。
令和5年度当初予算案の概要は次の通り(関係分のみ抜粋、▼印は新規・拡充)。
【子どもの育ちと子育て】
▼認定こども園建設事業=1億0264万7千円(多賀幼稚園を久徳うぐいす認定こども園に建て替え、▼旧幼稚園舎解体工事および園庭・駐車場工事)
▽新公園施設整備事業=6万8千円(▼「仮称」結いの森公園の造成工事継続、遊具選定、債務負担行為5000万円/23〜24年度)
▽小学校児童・中学校生徒通学バス運行事業=3274万9千円(▼バス内置き去り防止装置設置)
▽小中学校施設整備事業=5200万円(▼多賀小学校児童数増・35人学級対応施設改修等)
【生涯学習・協働】
▽中央公民館運営事業=1975万7千円(▼公民館運営審議会設置、中央公民館「多賀結いの森」のあり方協議)
▽社会体育推進事業・町民グラウンド及びテニスコート運営事業・スポーツ公園費=1122万8千円(▽滝の宮スポーツ公園火災受信設備更新・プールろ過設備改修、▽町民グラウンド整備)
▽文化財保護・調査事業=4182万6千円(▼大滝神社本殿屋根葺替工事の設計・管理及び耐震診断調査等、▽史跡敏満寺石仏谷墓跡・名勝胡宮神社社務所庭園の保存整備事業)
【安全・安心・健康】
▽総合福祉保健センター運営事業=1406万3千円(「ふれあいの郷」運営管理・維持補修)
▽常備消防事業=1億5638万円(▼高機能消防指令施設整備事業負担金他)
▽消防・防災施設等整備事業=3929万円(▼月之木区/消防ポンプ、▼八重練区/除雪機、▼尼子区/AED、消火器等、▼富之尾区/サイレン等、▼多賀区/消火栓ボックス等、▼霜ヶ原区/投光器等)
【環境・コミュニティ】
▽地方創生事業=1568万8千円(▽移住就業支援事業他)
▽コミュニティ助成事業=610万円(▼大岡区・萱原区/除雪機購入等)
▽個性輝くまちづくり活動支援事業=200万円(▼多賀区/屋根改修)
【まちの活力】
▽森林整備事業支援補助金=825万5千円(大滝山林組合森林整備事業支援)
▽林道下山線トンネル補修事業=500万円(▽下山線トンネル長寿命化維持補修工事)
▽災害に強い森林づくり事業=710万円(支障木伐採・緩衝帯整備)
▽森林資源循環利用促進事業=546万円(▼県産材活用住宅リフォーム・耐震改修への県制度上乗せ補助)
▽商工振興事業=2599万1千円(住宅リフォーム促進補助、がんばる商店応援補助店舗整備支援)
【都市基盤・住環境】
▽若者定住支援助成金交付事業=692万2千円(若者または多世代同居の住宅新築・増築に固定資産税3年相当額助成、町内事業者利用には割増助成)
▽空き家対策事業=368万7千円(倒壊危険空き家の除却経費一部補助、川相地区お試し住宅移住促進)
▽公共交通対策事業=7398万1千円(▼近江鉄道線管理機構負担金、▽愛のりタクシー等運営負担金および路線バス運行補助金)
▽合併浄化槽設置事業=365万1千円(合併浄化槽設置及び維持管理補助)
▽土地改良事業=4674万3千円(犬上川ダム施設改修負担金及び小規模土地改良事業補助、▽ため池改修設計1ヵ所、▽耐震調査1ヵ所)
▽除雪対策事業=1630万2千円(道路除雪、凍結防止作業)
▽道路新設・改良・舗装事業=8364万円(町道新設・改良・舗装修繕・交通安全施設整備、▼工業団地消雪施設拡充概略設計)
▽スマートIC整備事業=5000万円(アクセス道路上り線関連工事等に係る経費負担)
▽急傾斜地崩壊対策事業=4500万円(萱原地区急傾斜地崩壊対策工事)
▽地籍調査事業=792万7千円(継続の梨ノ木地区と多賀地区)
【行財政】
▽入札・契約管理事業=117万6千円(▼入札監視委員会)
▽入札参加資格申請共同受付事業=18万円(滋賀県・県下19市町入札参加資格申請受付事務共同化)
▽6町行政情報システム共同利用事業=4889万6千円(県内6町行政情報システム共同利用)
▼固定資産税課税資料作成業務=970万円(▼23〜25年度/土地・家屋現況把握、▼23年度/航空写真撮影)
提供:滋賀産業新聞