契約事務手続きのデジタル化を進めるため、県は「電子契約サービス」を新年度導入する。建設工事や測量等業務、物品の入札契約が対象で、希望する事業者に対して今夏からサービス運用を始める。
電子契約はオンライン上で契約が完結できるツール。県と事業者の間で立会人型クラウドが仲介し、県は契約書をクラウド上にアップロードし、事業者が契約の中身を承諾する仕組み。
押印は必要なく、電子ファイルの契約書に電子署名することによって簡略化する。事業者は費用負担ゼロでサービスの利用が可能。郵送代や印紙代も不要になり、役所への移動時間も削減できる。
同様のサービスは今年1月現在、13都県61市町村が導入済み。県政策法務課では「サービス利用を希望する事業者から始めたい」と話しており、特に年間を通して契約する機会が多い事業者にとってはメリットが大きいと見ている。
また、建設業界にとって、電子納品を含む「情報共有システム」との併用により、電子化への切り替えが一層進むことになりそうだ。
今後、入札参加資格者に呼び掛けて、5月ごろに事業者向け説明会を開催。庁内発注機関の担当者にも説明し、8月からサービス運用をスタートさせる。
日刊建設工業新聞