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日刊建設タイムズ社
2023/03/03

【千葉】工事発注の迅速化を/莫大な繰越明許費に指摘/県議会 県土整備常任委

 県議会の県土整備常任委員会が2日、県庁議会棟4階第8委員会室で開かれ、2023年度当初予算案をはじめとする県土整備部関係20議案が全会一致で可決された。阿井伸也県議(自由民主党千葉県議会議員会)は補正予算案に関し、「繰越明許費が莫大となっている。適正工期を確保するならば、債務負担行為を設定すればよい」と指摘。入札制度の複雑化や建設業の働き方改革に伴う週休2日制の導入など、さまざまな要素によって繰り越しが増えているとの見解を示し、「予算執行の適正化、工事発注の迅速化を図らなければならない。県土整備部として整理し、適正に単年度予算主義を守れるよう努力してほしい」と要請した。
 議案の概要説明および諸般の報告に立った池口正晃県土整備部長は、長生グリーンラインについて「茂原市三ケ谷から一宮町一宮までの区間について、先月、国会議員や沿線の県議会議員の同行の下、知事と沿線の首長から斉藤国土交通大臣に対して来年度の新規事業化を要望した。大臣からは、新規事業化についてしっかりと取り組んでいきたいという前向きなコメントをいただいた」と報告。県として引き続き、早期整備に努めていくとした。
 千葉港海岸船橋地区の直轄海岸保全施設整備事業に関しては「4日、国と共催で、着工式典を開催する運びとなった。式典には、国会議員や佐野議長をはじめとする県議会議員、船橋市長や地元の耐震化促進協議会の皆さまなどに臨席を賜る予定」と話し、「引き続き、国や地元市などと連携しながら、早期整備に向けて取り組んでいく」と力を込めた。
 県土整備部における23年度一般会計当初予算案は、前年度当初比5・7%増の1463億4321万4000円。
 このうち道路ネットワーク事業では、県民生活の利便性向上を図り、道路交通の安全・安心を確保するとともに、多様な交流・連携を支える道路ネットワークの整備を引き続き進める。特に、北千葉道路をはじめ、銚子連絡道路や長生グリーンラインなどのアクセス道路や地域に密着した道路の整備を推進する。また、首都圏中央連絡自動車道大栄・横芝間の24年度開通に向けた整備を促進するほか、通学路の安全対策に引き続き取り組む。
 河川・海岸・砂防事業においては、近年多発する集中豪雨や大型台風などに対する治水機能を向上させるための河道拡幅や護岸整備などの河川整備を進めるとともに、河道内に堆積した土砂撤去や竹木伐採などの推進により、河川本来の流下能力を確保するための予算を計上している。
 23年度特別会計当初予算案では、港湾整備事業において千葉港・木更津港等の港湾施設の運営費・整備費・公債費などとして35億2771万7000円を確保。
 さらに、土地区画整理事業では、金田西地区およびつくばエクスプレス沿線3地区の土地区画整理事業費として144億6284万9000円を盛り込んでいる。
 流域下水道事業には、印旛沼、手賀沼、江戸川の3流域下水道事業費として、505億6166万9000円を充てている。k_times_comをフォローしましょう
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