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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/03/02

【群馬】2023人事予想 前橋土木所長は後藤氏、松井氏有力

慌ただしい年度末を迎え、暖かい日も増えてきたこの季節。2023年度の人事異動が気になり始める時期でもある。県県土整備部では杉田琢己建築課長など技術職員が8人定年を迎える。22年度の異動が大規模だったことから、今回は本課課長・出先事務所長ともに小規模な異動が想定される。眞庭宣幸県土整備部長や宮前勝美技監は留任が当然だと考えられるため、注目は大塚雅昭前橋土木事務所長の後任。これまでの実績を鑑みるに、後藤剛建設企画課長と松井紀交通政策課長のいずれかが最有力。また、新設される都市整備課の動向も気になるところ。
22年度末で定年退職を予定している技術職員は◇杉田琢己建築課長◇井上修住宅政策課長◇大塚雅昭前橋土木事務所長◇青木潔渋川土木事務所長◇小竹彰太田土木事務所長◇総見良二桐生土木事務所長◇霞剛春契約検査課検査主監◇富岡道晶高崎土木事務所副所長――の計8人。また、23年度からは交通政策課が廃止され、新たに都市整備課が新設される。
【本課】
本課の人事予想を行うためには、定年で空席となる前橋土木事務所長と太田土木事務所長の後釜を考える必要がある。
前橋土木事務所長については、これまでの実績や経験を勘案すると、後藤建設企画課長か松井交通政策課長が有力。
23年度から群馬版MaaSの推進に向け、知事戦略部に交通イノベーション推進課を新設し交通政策課を廃止することを考慮し、松井氏をまずは候補に据える。その場合、部内の調整力や信頼などを考えると、後藤建設企画課長は留任としたいところ。ここで太田土木事務所長の小竹氏の後任に目を向けると、道路整備課長として2年間、手腕を振るった本木秀典氏が第一候補となるだろうか。空いた道路整備課長には、道路企画室で計画調整や道路計画などの業務経験があり、藤岡土木事務所長の経験もある中川哲下水環境課長を挙げる。
一方で、後藤氏が前橋土木事務所長へ異動した場合、安中土木事務所長時代に西毛広域幹線道路や碓氷川の河床低下対策などに携わり、現在、道路管理課長として調整能力を遺憾なく発揮する佐々木実氏を後藤氏の後任として建設企画課長へ当てる。佐々木課長の後釜は中川下水環境課長と見る。本木道路整備課長の移動はなしと推測。この場合、松井氏は東毛地区の重要ポストとなる太田土木事務所長になると予想した。
いずれのパターンにおいても中川氏が異動する予想となるため、下水環境課長の後任を考える。都市計画やまちづくりに強く部下からの信頼も厚い、小島康弘下水道総合事務所長としたい。
本課課長で定年を迎えるのは、建築課長の杉田氏と住宅政策課長の井上氏。建築課長の席には、20年度から県有施設整備で陣頭指揮を執った、財産有効活用課の白鳥雅和建築主監が適任。これまでに、住宅政策課次長や建築課次長を歴任しており、建築分野のスペシャリストとしての手腕を期待したい。住宅政策課長には、同じく建築分野での実績がある建設技術センターの茂木好文事務局長を見込む。
新設される都市整備課は、都市管理課がこれまで取り扱っていたハード整備に関して体制強化を図るために設置されるもの。現在、都市計画課が取り扱う新水泳場を含む前橋敷島エリア整備をはじめとする都市事業におけるハード事業などが引き継がれる事を考えると、金井亘まちづくり室長が適任か。
国土交通省から出向している河川課長の足立文玄氏が3年目となるため、異動となる可能性がある。その場合においても、引き続き国土交通省からの出向となる可能性が高い。
この他、契約検査課の村上誠氏、砂防課の石坂聡氏、都市計画課の剣持康彦氏はいずれも就任1年目のため、留任となりそう。
【出先事務所長】
定年退職により◇前橋土木事務所◇太田土木事務所◇渋川土木事務所◇桐生土木事務所――の4事務所で後任が必要となる。また、小島下水道総合事務所長を下水環境課長と予想したため、その空席を検討する。
本課予想で挙げた通り、前橋土木は後藤氏と松井氏のいずれかと推測。太田土木も本木氏か松井氏のどちらかを見込んでいる。
渋川土木の青木所長の後任としては、13年度から15年度まで同事務所の経験がある川端宏充交通安全対策室長でどうか。
主要地方道大間々世良田線笠懸工区の整備が進む桐生土木事務所では、小竹氏が定年となる。後任としては、伊勢崎土木で東毛広域幹線道路整備にも携わった太田土木事務所の三川達也副所長としてみる。
下水道総合事務所の小島氏の後任としては、同事務所で副所長として活躍する根岸孝典氏が妥当なところ。
この他◇宮崎義明伊勢崎土木事務所長◇小野光明高崎土木事務所長◇石坂信浩藤岡土木事務所長◇米山智雄富岡土木事務所長◇鈴木修安中土木事務所長◇木内弘二沼田土木事務所長◇小池尚樹中之条土木事務所長◇益満義博館林土木事務所長◇丸山尚夫上信自動車道建設事務所兼八ッ場ダム水源地域対策事務所長――は留任と見ている。
【室長・主監・副所長】
まず考えなければならないのが、定年となる契約検査課検査主監の霞剛春氏、高崎土木事務所副所長の富岡道晶氏の後任。
契約検査課検査主監には、高崎土木や桐生土木、国交省への出向など幅広い経験があり、契約検査課で補佐としても務めた角田隆砂防課次長でどうだろうか。
高崎土木副所長の候補として挙げたいのが、富岡土木の新井邦夫次長。渋川土木時代には工務第一係で上信自動車道整備に携わったため、西毛広域幹線道路の整備でその経験が活かされるはず。
次に、昇格人事を予想したことで空席となった◇太田土木事務所副所長◇下水道総合事務所副所長◇建設技術センター事務局長◇交通安全対策室長――の後任を考える。
太田土木の副所長は館林土木や桐生土木で次長を務めるなど、東毛地域の整備状況に詳しい大前晋一桐生土木次長はどうだろうか。下水道総合事務所の副所長は同事務所の小此木達也次長が適任といえる。建設技術センター事務局長は、課の新設に伴いまちづくり室長および敷島プロジェクト推進監は廃止になると見込むため、島崎昇推進主監と予想した。また、交通安全対策室長には道路管理課次長の栗原茂樹氏を見込む。
交通イノベーション推進課新設により交通政策課が廃止されるため、課内にある道路交通計画室は都市計画課へ移管するとしているが、就任して2年目を迎える松田隆行室長が留まると見ている。この他、前橋土木の池田幸徳副所長と市川通利水害対策室長も留任の予想となる。
最後に、県土整備部の筆頭課であり部の技術系人事を所管する重要なポストとして例年予想している監理課次長については、23年度の異動はなく箱田好則氏が引き続き担当すると見ている。
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今回も筆者なりの予想を書いてみたが、日ごろからの取材活動を経た憶測から出ない内容であるため、他意のないことをご理解いただきたい。それとともに杉田課長、井上課長、大塚所長、青木所長、小竹所長、総見所長、霞主監、富岡副所長など退職される皆さま方には長年にわたり大変お世話になり、改めて感謝と敬意を表したい。