愛媛県は2023年度、松山城北特別支援学校の設置に向けた検討に着手する。松山聾学校敷地内(松山市馬木町)にある、みなら特別支援学校松山城北分校(現在高等部のみ)を拡充し、中予北部の拠点として、小・中・高一貫の知的障がい特別支援学校の開設に向けた検討を進める。23年度当初予算案に事業費2884万円を計上しており、23年度は老朽化している松山聾学校の食堂・寄宿舎の耐力度調査を実施した上で、6月にも策定する全体計画を踏まえ、地質調査や食堂棟の改築設計などを委託する。新築する校舎については24年度の設計着手、26年度の開設を目指す。
23年度事業費の主な内訳は、松山聾学校食堂・寄宿舎の耐力度調査費が304万円、地質調査費が977万円、食堂棟の改築・解体・基本設計費が1524万円。改築する食堂棟の規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ1500平方b。現在の松山聾学校・寄宿舎を解体した跡地に両校の食堂と厨房、松山聾学校寄宿舎の機能を併せた施設として整備する。
東温市内にあるみなら特別支援学校は児童生徒数が増加している一方、教室数・校舎面積が不足し国の設置基準に不適合な上、長距離通学が負担になっている。そこで、高等部を設置している城北分校を小中高一貫校に拡充することで対応する。
先行して食堂棟を改築するとともに、現在の同分校校舎面積(普通教室数)921平方b(9教室)について、26年度までに鉄骨造2階建て延べ3000平方bの新校舎を整備して4521平方b(29教室)に増やす計画。
概算事業費は校舎の新築が10億円、食堂棟の改築が9億4764万円。
提供:建通新聞社