横浜市は、旧上瀬谷通信施設の「観光・賑わい地区」で計画しているテーマパークを核とした複合的な集客施設の整備に向け、公募型プロポーザル方式による民間事業者の募集を開始する。対象地の面積は約70万平方bで、このうち売却予定の保留地は約41万平方b、売却価格は549億4000万円を想定。貸し付け予定の換地(民有地)は約29万6500平方bで、普通借地の場合1平方b当たりの月額380円、定期借地の場合同264円の賃貸料を見込む(借地期間50年で算定)。土地区画整理事業で配置する保留地と換地(民有地)を一体とした土地活用を前提とした提案を7月31日まで受け付ける。事業予定者は9月ごろに決まる予定だ。
事業コンセプトは「郊外部の新たな活性化拠点となる持続可能な都市モデル」とし、@建物用途A施設計画BマネジメントC事業計画―を盛り込んだ提案を募集する。
建物用途では、広大な土地を最大限に生かした集客力のある施設(交通結節点周辺やテーマパーク外周部などでの商業施設や宿泊施設、オープンスペースなど)を配置する。
事業計画は長期的に具体性・実現性の高いものとし、事業期間を通じた事業収支計画(損益計算書、キャッシュフロー計算書、資金調達計画)を提出する他、設計・施工・管理運営業務などで横浜市内の中小事業者を積極的に活用する方針とする。また、着工可能な時期は28年ごろ、テーマパークなどの開業時期は30年代前半を想定しており、開業スケジュールを含めた事業計画を求める。
提案はこの他、公募と合わせて公開した旧上瀬谷を中心とする郊外部の目指す姿を示した「旧上瀬谷通信施設土地利用基本計画デザインノート」で示された将来像を踏まえたものとする。また、2027年国際園芸博覧会開催後のレガシーの継承も盛り込む。
今後は3月3日に募集要項についての説明会を開き、募集要項に示した条件を全て備えた法人またはグループから応募登録を5月29日〜7月14日、登録完了後7月31日まで提案書などを含む応募を受け付ける。事業提案は「横浜市旧上瀬谷通信施設地区活用事業審査委員会」(委員長・岸井隆幸計量計画研究所代表理事)で審議し、9月ごろに事業予定者を決めるスケジュールとなる。
提供:建通新聞社