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日刊建設工業新聞
2023/02/28

【鳥取】土木公共100億円の繰越承認/2月県議会で先議可決/繰越総額は6割近くに/県土整備部

県土整備部が「2月補正」に要求していた土木公共事業の繰越額100億2400万円が24日、2月定例県議会本会議で先議議案として可決された。今後、発注が残されている繰り越し事業は同日以降の執行が可能になった。
 22年度土木公共事業の繰越額は、「12月補正」までに承認された266億円に、今回の補正要求額を加えて総額366億円。土木公共の全体予算625億円のうち、58・6%を占める格好になった。
 年度内の完成が見込めなくなり「2月補正」に要求した繰り越し事業は、一般事業が道路橋りょう40億4900万円や河川9億3300万円、砂防10億7900万円など71億円。単県公共が道路橋りょう5億2800万円、河川12億9600万円など25億8600万円。
 主な原因は災害復旧の入札不調をはじめ、用地補償など地元調整に不測の日数を費やした。
 同部全体予算の6割近い繰越額は近年、常態化している。同部は「繰り越し制度の柔軟な活用により、発注の平準化につながっている」(技術企画課)と説明。予算の単年度主義からは逆行しているが、むしろ業界にとっては発注の端境期にあたる春先の仕事量を確保する形となり、歓迎されそうだ。
 また、例年の国補正が年度後半に編成され、本来は当初予算に組み込まれる「国土強靭化」の関連予算が前倒しされていることも、繰越額が膨らむ要因となっている。
 24日の2月定例会では、このほか新型コロナ対応企業支援10億円や雪害園芸施設復旧対策1億円など「2月補正」を議決。全体では一般会計46億円の減額補正予算が可決された。

日刊建設工業新聞