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西日本建設新聞社
2023/02/22

【熊本】ダム未利用水を活用へ 県、半導体企業集積で調査

 熊本県企業局は、TSMCの進出に伴い半導体関連企業の立地が加速していることから、竜門ダムの未利用水を活用して収益確保と地下水保全に繋げる考え。2023年度の工業用水道事業会計予算に事業費5200万円を計上しており、設備の基本設計や採算性等の調査を進める。
 有明工業用水道は現在、菊池市の竜門ダムから取水し、長洲町や荒尾市の工業団地に工業用水を供給している。だが、取水可能量(日量)約3万7000dに対して契約水量は約1万5000dで、累積欠損金が年々増加している現状にある。
 計画では、未利用水を半導体製造企業に供給することで企業局の収益を確保し、進出企業の環境保全の取り組みにも寄与する考え。竜門ダムから合志台地までは、すでに国営の農業用パイプラインが整備されており、これを使用することで初期投資と整備期間を大幅に縮減させたい考え。
 10日、県庁で開催された半導体産業集積強化推進本部会議で、企業局は「パイプラインの所有者である国や、管理運営している土地改良区と協議し、検討していく。新たな企業誘致に向けて、23年度の早い段階で結論が得られるよう調査していく」と説明した。

提供:西日本建設新聞社
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