現庁舎の老朽化に伴い中地内の民有地に新庁舎の移転を計画している御嵩町は、岐阜県へ提出していた建設予定地の農地転用許可申請を取り下げる方針を示した。2月15日に開かれた御嵩町議会新庁舎等建設特別委員会で明らかにした。地権者との合意が得られれば県へ取り下げを申請する。その後、町民への説明や反対派町議との合意形成を進め、再申請に向けた準備を行う。再申請の時期は未定。
同事業は現庁舎が老朽化などの問題を抱えていることから中地内の国道21号バイパス沿いにある民有地に新庁舎と町民ホール、防災広場などを整備するもの。
町は22年度に造成工事と亜炭鉱跡対策工事を目標に行う予定で進めていたが、町議4人が事業経緯の説明不足や事業費の増大などを理由に反対の立場を表明。その状況を重く見た県が「現状のままなら不許可も視野に判断」との見解を示したため、建設予定地の農地転用許可の申請に遅れが生じていた。
このため、「一旦不許可が下りると、再申請が難しくなる」と判断した町は、申請を取り消すことで、再申請に向けて再度調整を図ることとした。
提供:建通新聞社