建設新聞社
2023/02/15
【東北・岩手】3月10日まで提案書/盛岡市新庁舎の基本構想策定支援
盛岡市は、公募型プロポーザルとなる「新市庁舎整備基本構想策定支援業務」の手続きを開始した。
提案書の提出は3月10日17時までとし、同17日まで1次審査の結果を通知予定。提案審査となる2次審査は同23日を予定し、同29日に結果を通知する見込み。担当は総務部管財課となる。
参加資格は、2017年4月1日から22年3月31日までに、東京都区部(特別区)、政令指定都市または中核市が発注する同種(庁舎整備や街づくりに係る基本構想や基本方針策定の支援業務)または類似(同基本計画の策定業務の支援業務)した業務を受注した実績を有する者などの要件を全て満たす法人または団体など。
同市では、検討を進めている新庁舎の整備について23年度で基本構想を策定する予定としている。
今回の業務は「新市庁舎構想検討会議報告書」および「新市庁舎のあり方に関する有識者等懇話会意見書」など、これまでの検討内容を踏まえ、基本的な考え方を整理するとともに必要な調査などを行い、基本構想案の作成を支援するものとなる。
業務内容は、現市庁舎の現状・課題、新市庁舎整備の基本理念・基本方針などの基本構想案作成支援のほか、▽新庁舎の規模▽新庁舎の整備エリア▽事業費・財源―を調査、検討、整理し、構想の素案および根拠資料などを作成する。
規模の整理は7月上旬をめどに作業を完了させ、将来人口推計やICT技術の高度化によるDXの対応など、社会情勢の変化を考慮した上で整理し、外構整備を含めた土地利用の概略について、建ぺい率、容積率、日影規制などの基本的な法的制限を踏まえた建設可能な床面積、所要・余剰の床面積を整理する。
整備エリアは8月上旬の作業完了をめどとし、建設事業費、災害リスク、公共交通機関などの各種要素との連携性、中心市街地への影響を整理、比較、評価するとともに、災害リスクについて洪水や内水、大規模地震の際の液状化などさまざまな要因を検証し、防災面から見た庁舎整備の考え方や機能を整理する。
事業費・財源は同月下旬での作業完了を求めており、用地取得、測量・調査、土地造成なども踏まえた整備に要する想定される費用項目、一般的概算額、想定実施期間を算出。算出の際は従来方式によるものとするが、民間活用方式の事業手法など、想定される方法について整理し比較するほか、コンストラクションマネージメント(CM)など実施に当たり有効とされる手法やその効果も整理する。
提案上限額900万円(税込み)。委託期間は11月30日まで。
新庁舎整備に関しては、本年度で市民会議や有識者等懇話会を開き意見聴取を実施。懇話会がまとめ今月、市長に手渡した意見書では、現在地での建て替えや改修よりも移転新築が望ましいとの共通認識を示している。
同市では、23年度から管財課内に新市庁舎整備室を設置。また審議会を開催し、市長の諮問に応じる形で議論を進め、11月にも基本構想案の答申を受ける予定。その後、パブリックコメントなどを経て、23年度内に基本構想を策定する。
同市内丸地区の1962年に竣工した本庁舎はSRC造地下1階地上8階建て、延べ9834・94平方b。隣接する84年完成の別館はSRC造地下1階地上8階建て、延べ5872・92平方b。内部に設置した新庁舎構想検討会議がまとめた報告書では、具体的な移転先として「内丸」「盛岡駅西」「盛南」の3つのエリアを挙げている。
提供:建設新聞社