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建設新聞社
2023/02/15

【東北・青森】ECIプロポ3月7日まで受付/東北農政局の浅瀬石川二期統合頭首工

 東北農政局は、浅瀬石川二期農業水利事業で計画する浅瀬石川統合頭首工を技術提案・交渉(ECI)方式(技術協力・施工タイプ)で建設するため、技術協力業務と建設工事を担当する建設会社の選定へ、14日付でWTO対象公募型プロポーザル方式による手続きを始めた。同局にとって4件目のECI案件で今回、公告に際しての説明会は開催しない。
 参加資格は単体か3社までのJV。建設コンサルタントの参加資格があり、土木一式工事1250点以上(JVサブは1150点以上)。2007年度以降に元請けで完成した同種工事(堰・水門工事)の実績があること。同要件を満たす施工経験がある技術者を工事着手までに配置するほか、1級土木施工管理技士などの要件を満たす技術者を業務に配置すること。
 申請書と確認資料の提出は3月7日まで。技術提案書と業務・工事の参考見積書の提出は4月25日まで。5月9日〜15日にヒアリングを行い、技術提案書の再提出期限は6月29日。特定通知は8月9日に予定している。
 参考規模は、技術協力業務が約2000万円(税込み)、建設工事が約33億5000万円(22年度単価)。
 浅瀬石川に整備する統合頭首工は、浅瀬石川第一頭首工の45b上流に構築する。フローティングタイプの全可動堰で、堰長46・8b、堰高1・5b。最大取水量は12・7立方b/秒。洪水吐は軸ねじり式トルク軸形鋼製起伏ゲート(幅15b×高さ1・5b)2門。土砂吐は起伏ゲート付2段ローラゲート(幅10・5b×高さ2・11b)1門。取水口は鋼製ローラゲート(幅2・2b×高さ2・1b)3門。施工地は青森県黒石市浅瀬石字川原田地内(左岸)および石名坂村ヨリ西地内(右岸)。
 技術協力業務は2カ年をかけ、現地調査、資料検討、設計などを実施。履行期限は25年3月21日。ともに設計に取り組むコンサルタントは5月ごろ入札予定の「浅瀬石川統合頭首工総合技術業務」で選定する。
 建設工事は8カ年を見込み、頭首工、堤体サイフォン(既存補修)、既存第一頭首工撤去、仮設工事を行う。ゲート設備と電気設備など施設機械工事および管理棟建築工事は除く。工期は33年3月ごろまで。おおむね6年で新設し、2年で既存撤去を行う。なお、ゲート製作・据付工事は25年度にも発注する。
 提案のテーマは2課題4提案(各25点)。技術評価点が最高の者を優先交渉権者とするが、同点の場合は課題1の得点が高いほうを優先する。
 課題1は「現場の制約状況を踏まえた合理的な工程計画」とし、提案1が「4〜5年目に予定する土砂吐門柱や操作室、管理橋上部工などの工事を円滑かつ安全に施工可能な工程計画上の工夫」、提案2が「取水口の切替に必要な6年目の工事の合理的な工程計画を踏まえた施工上の工夫」。
 課題2は「安全で確実な仮締切工の施工計画」で、提案1が「経済的かつ確実な仮締切を実現するための施工管理を踏まえた工法に関する工夫」、提案2が「洪水吐接続の仮締切工に当たってリスクと対応策上の工夫」とする。
 これまでに委託した設計は、三祐コンサルタンツと内外エンジニアリングが担当。
 岩木川支川浅瀬石川沿いに広がる浅瀬石川二期地区は、受益面積7839fで、浅瀬石川土地改良区が所管する農業地帯。施設統廃合を伴う用水再編と、劣化した施設の改修に取り組んでいる。事業期間は21〜36年度。事業費は約410億円。統合頭首工は、黒石市の第一頭首工と、下流で田舎館村にある第二頭首工を機能統合する施設。
 
 提供:建設新聞社