日本工業経済新聞社(埼玉)
2023/02/15
【埼玉】県補正 河川事業で約134億円、国土強靱化など推進継続
県の2022年度一般会計2月補正予算案は、道路・街路事業などに約60億円、河川事業には134億円余を計上するなど、道路や河川をはじめ公共事業を中心に大型の費用を追加した。
今回の補正予算は、国の「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」に基づき、迅速に対応し、防災・減災、国土強靱化の推進や脱炭素社会に向けた住宅などの省エネ促進などを図るため、編成した。
防災・減災、国土強靱化の推進では▽道路・街路事業等(137カ所)59億8561万3000円▽河川事業(79カ所)134億3468万2000円▽農業基盤整備・治山事業(6カ所)12億8042万円▽公園事業(10カ所)3億6800万円――をそれぞれ追加している。そのほか、県土整備部、都市整備部、農林部分の繰越明許費として総額184億2707万円を設定している。
また、県立学校施設の大規模改修として特別支援学校の空調整備改修、農業高校の温室改築で18億7506万9000円を計上し、繰越明許に設定している。さらに、信号灯器のLED化改修として7303万円を盛り込み、こちらも繰越明許で対応している。
脱炭素社会に向けた住宅などの省エネの促進では、子育て世帯・移住世帯を対象に、住宅の省エネ化を推進し、エネルギー使用量およびCO2排出量の削減を加速させるため、国が実施する「こどもエコすまい支援事業」などを活用し、外壁・天井・床など断熱改修経費を上乗せ補助する。予算額は1億1300万円で、繰越明許に設定。
農業収益力強化に向けた支援では、畜産物の輸出拡大を図る事業者を支援するため、畜産物処理加工施設の整備費補助で3億6400万円を計上。こちらも繰越明許に設定している。
そのほか、地籍調査の促進として、境界トラブルの未然防止や災害時の迅速な復旧などを図るため、地籍調査に要する経費を町村に対して補助する。予算額は5054万1000円で、繰越明許に設定。
一般会計全体では、249億1788万3000円を追加し、累計2兆4582億8815万1000円となった。