高知県土木部は緊急輸送道路ネットワーク計画を見直した。前回の見直しから11年が経過し、新たな道路の開通や重要物流道路制度の創設、それを契機とした「新広域道路交通計画」の策定、市町村による第3次緊急輸送道路の位置付けが進んだことなどにより、222カ所の路線を見直した。これにより第1次から第3次までの緊急輸送道路の延長が116・1`増加した。
道路の新設や防災拠点の追加、防災拠点までのアクセス道路検討により、海部野根道路のアクセス道路となる県道船津野根線など116カ所を新たに位置付けた。重要物流道路や代替・補完路では、南国安芸道路の香南かがみインターチェンジと川谷刈谷工業団地を結ぶ4路線など48カ所を新たに緊急輸送道路に位置付ける。
バイパス工事に伴い、ルートの一部を変更したのは、国道494号佐川吾桑バイパス3工区の開通による変更など31カ所。防災拠点の区分変更や周辺道路の状況変化により緊急輸送道路区分を変更したのは9カ所。国道195号「あけぼの街道」で4車線化完了により第2次を第1次に変更し、これまで第1次に指定していた県道北本町領石線を第2次区分とした。
防災拠点の削除や周辺道路の状況変化を踏まえ、緊急輸送道路から外したのは18カ所。黒潮町の県道出口古津賀線と県道中村下田ノ口線では、出口病院が防災拠点の指定を削除したことにより緊急輸送道路から除外した。
第1次緊急輸送道路は県庁所在地や地方中心都市、重要港湾、空港などを結ぶ道路で、主に高速道路といわゆる“2桁国道”が該当する。今回の見直しにより13・7`増加し、延長640・1`となった。第2次緊急輸送道路は第1次緊急輸送道路と市町村役場や主要な防災拠点を結び、主に3桁国道や県道で構成、今回の見直しで33・2`増の延長1010・8`となった。第3次緊急輸送道路は第2次緊急輸送道路とその他の防災拠点を連絡する道路で、主に市町村道で構成する。今回新規区間として延長69・2`を指定した。
これらの道路では、橋梁の耐震化や沿線の法面対策などの防災工事を計画的に進めることとなる。
提供:建通新聞社