佐世保市と長崎県解体工事業協会 まちの再生進め 安全安心な暮らしを実現 佐世保市と(一社)長崎県解体工事業協会(池田正喜会長理事)は、両者が連携・協力し、市内の空き家対策を推進するため『空家等対策の推進に関する協定』を締結した。県内自治体と解体工事業協会との空家対策での協定締結は、佐世保市が初めて。
6日に佐世保市役所で行われた協定締結式で、朝長則男市長は、空家について「本来、所有者が管理するものだが、さまざまな理由で管理さない状態が続くと、防災・防犯などの安全面や衛生面など、地域に影響を及ぼす恐れがある」とし、これまでも、所有者・地域・民間団体と協働し、さまざまな取組・支援を進めてきたと説明。
その上で、今回の協定により「協会と市との連携体制を明確にし、空き家対策の一層の推進を目指す」方針だ。空家の問題は多岐にわたることから、「専門分野で協会の協力を得ながら、相互協力の下、管理不全の解消や有効活用により、地域コミュニティの活性化・持続可能なまちづくりの推進に繋げたい」と抱負を述べた。
池田会長理事も、「(管理不全空家の適切な解体だけなく、活用可能な部分は残してリフォームし有効活用するなど)さまざまな業種と連携し、地域のためになるような新たな仕事を作り出していきたい」と意気込みを語った。
佐世保市では今後、協定に基づき、解体工事業協会に対し▽空家等対策計画の作成・変更・実施に関する情報提供・助言、その他必要な援助▽空家等に関する相談窓口・空家等対策推進のための相談会への会員の相談員としての派遣―などを要請する。これらの取りり組みをはじめ、相互の連携・協力により、市の課題である斜面地や離島などでの補助金だけでは解決が困難な空き家≠フ解体などを促し、空き家が市民生活に深刻な影響を及ぼしている事態を改善。まちの再生を進めることで、市民が安全で安心に暮らせるまちづくりを目指す。