建設新聞社
2023/02/09
【東北・岩手】北上駅西口土地利活用の事業者に久保田HD・タカヤを選定
北上市は「北上駅西口柔剣道場等土地利活用事業」の公募プロポーザルを実施した結果、久保田ホールディングスとタカヤで構成する「北上駅西口ウエルネスプラザ事業グループ」を優先交渉権者として選定した。
次点交渉権者はスパット北上・小原建設・高橋設計だった。
JR北上駅西口から約400bに位置する同市幸町1の30地内の市有地約5800平方bには市民柔剣道場、市民弓道場、勤労者体育センター、同管理棟の4施設が立地しているが、老朽化や利用者が少なく土地のポテンシャルを活かしきれていない状況にあるため、新たな利活用を計画。1月18日に1次選考会、今月2日に2次選考会を実施した。
選定理由は▽企業立地促進に伴い生じている同市の課題を解決するような活用である▽賃貸住宅は可変性があり、時代のニーズに応じた住宅需要に対応できる▽柔剣道場および弓道場から派生してウエルネスをテーマに空間の形成が図れている―となっている。
提案内容は、市営体育施設、民間収益、立体駐車場の3棟で構成。市営体育施設は1階柔剣道場、2階弓道場となるほか、ガラス張りの屋内型イベント広場のアトリウムを合築する。
民間収益施設は、10階建て(居住部分は2階から10階、計108戸)の賃貸住宅。1階には県内初のe―スポーツ施設、女性向けトレーニング施設、シミュレーションゴルフ、店舗などのテナントが入居する予定。駐車場は立体に135台、平面29台の合計164台を設置する。建物・床は久保田ホールディングスとタカヤで構成するSPCが所有する。
土地契約は市議会の議決を得た場合、市がSPCに使用貸借(無償貸与)をする予定。事業費は市負担分が既存施設解体費に約3億円、体育施設建設費などに約5億円の計約8億円。民間集積施設分が約15億7000万円となっている。
今後は4月上旬に基本協定を締結し、6月議会で土地の契約の議決、土地の契約締結をし、7月以降に既存建物の撤去・解体、設計・建設を実施する。2024年9月に体育施設の完成、25年12月に民間収益施設の完成を予定している。
提供:建設新聞社