小松市議会全員協議会が8日に開かれ、こまつドームアリーナ(林町地内)の利活用について、北陸初の全天候型サイクルスポーツ拠点に改修する計画案を宮橋勝栄市長が説明した。
こまつドームの利活用では、公募型プロポーザルの結果、JPFやMAGNET、リバリューマネジメント、エステック不動産で構成する小松サイクルアリーナ共同事業体が参加。事業内容を提案し、サイクルスポーツの振興を軸とした地方創生を打ち出した。
それによると、アーバンスポーツパークとしてBMXやスケートボードのパーク、クライミング施設のほか、国際規格である1周250メートルの木製バンクを含む自転車トラック競技場を設置する。同競技場の整備費は約25億円を想定。平日を中心に競輪などの公営競技を行い、安定的な収益を図る。車券販売はインターネットのみとする。国際規格のトラック競技場は国内で3例目、日本海側では初めてという。
議員から収支計画に関する不安を指摘された宮橋市長は「大胆な発想で興味深い提案だと実感している。収支計画や健全性などについて、市としても独自調査を進めた上で判断していく」と述べた。
1997(平成9)年に建設されたこまつドームの施設規模はSRC造4階建てで、アリーナの面積は1万9514平方メートル。天井高は最大56メートル。
築後25年が経過し、老朽化が進んでいるため、大規模改修が必要となっているが、人工芝の張替えや照明設備更新、電光掲示板などで十数億円が必要と見込まれる。このような状況を踏まえ、市は公共施設マネジメントの観点から、既存の利用形態に拘らない有効な利活用の可能性を検討してきた。隣接の生涯学習センターや屋外グラウンドは、そのまま利用する。