鳴門市議会は全員協議会で、文化会館耐震改修に向けた4案の最終審議を行い、事業費を31億1800万円〜43億7000万円と見積もる「A案」を採用することを議決した。市は2023年度当初予算案に基本設計費を計上する予定。
既設規模は鉄筋コンクリート一部プレストレストコンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造(舞台)、鉄骨造(ホール屋根)で地下1階地上3階建て延べ7525平方b。収容人数1600人(座席1480席)、1982年に完成した。現在は休館している。
A案の改修内容は、構造としてホールが天井ブレース補強、客席背面の壁ふさぎは両端のみとし、客席側面と後方の補強壁増設を行う。フライタワーの外壁は現状維持とし、内部ブレースと壁を補強する。これによりホールの形状は現在のまま維持する。
共用部で展示室ブレースを設ける。設備は、現設備の各所を撤去して新設、バリアフリー対応としエレベーターを増設する。既存消防設備を更新して現行法規に対応させる。
舞台設備は舞台機構の操作盤更新、一部バトン電動化、音響反射板更新を想定。舞台照明を全面改修して舞台音響はデジタル化と映写機・スピーカー更新を行う。観客席は約1100〜1300席にする。
工事費内訳は、耐震改修工事費が16億1800万円で主体構造・非構造部材耐震改修、現行法規対応改修、バリアフリー対応工事、内装・外装改修を予定。大規模設備改修工事費は15億円で高圧受電・空調機器・消防用設備・照明器具を更新する。その他の設備改修(財源見通しが未確定)は12億5200万円で電気・機械・舞台の各設備工事を行う。財源は緊急防災・減災事業債、長寿命化事業債を活用する。
今後、23〜24年度に基本・実施設計、工期20〜23カ月で25〜26年度で工事を行う見通し。
所在地は撫養町南浜字東浜24ノ7。
提供:建通新聞社