金沢市の2023年度当初予算案の市長査定が2日、文化スポーツ局を皮切りに始まった。昨年3月に就任し、初めての当初予算編成となる村山卓市長は「新たな都市像を年内に創るが、都市像が出来るまでの期間を無駄にしてはいけない。5月のG7富山・金沢教育大臣会合、10、11月には国民文化祭が開かれ、来年3月に北陸新幹線県内全線開業を迎える。この機会を逸することなく、金沢が誇る歴史と、歴史に裏打ちされた個性豊かな文化に磨きをかけ、市民にとっても良いものになる施策を考え、予算を編成したい」と述べた。
当初予算要求の説明において、東利裕局長は世界に誇る文化都市・金沢に向けた取組の方向性として▽心の豊かさの醸成▽未来への継承と発展▽活動環境の充実▽幅広い文化の発信−を挙げ、具体の施策としてワールド・モニュメント財団からの支援を受けての「旧森紙店」の保存及び活用をさらに進め、西内惣構跡(緑水苑)保存整備や、建築文化の中心を担う重要な建築物「鈴木大拙館」についても建築レガシーとして後世に継承するため、大規模改修に取り組む方針を示した。
なお、新年度当初予算案については、22日に開く市議会議会運営委員会で内示し、3月1日開会の市議会3月定例月議会に提出される。