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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/02/03

【群馬】23年度当初予算案を公表

山本一太知事は3日、県庁で記者会見を開き2023年度群馬県当初予算案を発表した。重点施策の一つを「Well-beingを高める」とし、県民の幸福度向上を目指していく。災害レジリエンスbPの実現に向け県土整備部約221億円、環境森林部約65億円、農政部約11億円の計297億円を事業費に充てる。県立赤城公園活性化整備事業では、大沼キャンピングフィールドなどの実施設計や工事などに総額10億8150万円を計上した。新規事業ではぐんまフラワーパークのリニューアルオープンに向け、実施設計などの事業費として4億7866万1000円を振り分ける。教育委員会関係では沼田・利根地区新高校の整備、伊勢崎地域特別支援学校再編整備などで事業費が盛り込まれた。産業団地整備として中毛にあるG地区の造成工事など団地造成事業会計へ43億8000万円、債務負担行為で15億6500万円を設定する。一般会計のうち投資的経費は900億円となった。
山本知事は当初予算案について「逆境をチャンスに変え、新たな群馬を実現するためのポストコロナ新時代創生予算」と説明。また「リトリートの聖地、クリエイティブの発信源、レジリエンスの拠点など新しい群馬をつくるための取り組みにしっかりと投資していく予算」と話した。
一般会計総額は8197億円。うち投資的経費は899億6558万1000円で対前年度比4億7949万6000円、0・5%の増加となった。内訳は◇補助公共=553億4600万円(前年度比0・7%増)◇単独公共=207億1800万円(同比1・9%増)◇その他投資的経費=139億158万1000円(同比1・9%減)――となる。なお、その他投資的経費のうち、県有施設等長寿命化事業費は32億820万円となり前年度比8・3%減少しているものの、2月補正予算で確保する2億9180万円と合わせると前年度並みの予算となる。
防災減災対策として県土整備部で災害レジリエンスbPの実現へ総額221億1478万8000円を盛り込む。5か年緊急レジリエンス戦略である緊急水害アクションに12億4296万7000円を充て、利根川(伊勢崎市、玉村町)や石田川(太田市)などの河川整備や桐生川(桐生市)や霧積ダム(安中市)などの機能維持や回復に対応する。
中長期レジリエンス戦略には205億618万3000円を計上。碓氷川(高崎市・安中市)や蚊沼川(富岡市)の防災インフラ整備を行うほか、土砂災害リスクを軽減させるため、下町の沢(渋川市)やはるな郷A地区(高崎市)などで防災インフラ整備を行う。また、上信自動車道、西毛広域幹線道路、国道354号などの道路ネットワーク構築を引き続き進めていく。
災害レジリエンス関連では、農政部が農村地域防災減災などを含む10億8464万2000円を確保。環境森林部は治山や林道の防災減災対策など65億6401万円を計上した。
県立赤城公園の活性化では、基本構想に位置付けた拠点施設整備を進める。大沼キャンピングフィールドおよびインフォメーション棟の実施設計および工事などへ10億1650万円を配分。覚満淵の木道再整備には1500万円を充てる。
ぐんまフラワーパーク改修事業では、実施設計に1億7000万円を設定。さらに、第1期改修工事費として2億5866万1000円を確保し、大花壇などの造成や植栽の工事を実施する。
教育委員会関係では、沼田高校を改修し25年に開校を迎える沼田・利根地区新高校について、基本、実施設計業務委託費1億4105万3000円、セミナーハウスの解体工事費に1283万1000円を確保する。伊勢崎地域特別支援学校再整備事業では、用地取得関係で2億3200万、校舎および体育館実施設計に1億6374万8000円を計上する。
団地造成事業会計として盛り込んだ予算のうち、中毛にあるG地区の造成工事費へ12億6900万円を配分する。分譲予定面積14・4haで、25年度の完成を目指す。また、継続事業として◇高崎玉村SIC北地区工業団地◇千代田第三工業団地◇明和東部工業団地◇館林北部第四工業団地◇その他開発調査費――などが予定されている。
このほかの建設関連主要事業は次のとおり。(3〜4面に一覧)
【県有施設等長寿命化推進】
知事部局等15億円、県立学校16億4000万円、警察施設3億6000万円で長期保全計画に基づいた長寿命化工事を推進する。
【災害ヘリ事故慰霊等】18年8月に中之条町入山地内の山中に墜落した県防災ヘリコプター「はるな」の事故慰霊に関する整備について、新登山ルートを設置するため5200万円を配分する。ルートは延長約1000m、高低差330m。
【小児医療センター再整備マスタープラン策定】
老朽化が進む県立小児医療センター(渋川市北橘町下箱田779)の再整備では、基本構想策定に必要な予算として1000万円を計上。メインとなる施設は1993年に建設。施設規模はRC造2階建て、病床数は150床。老朽化が進み雨漏りが頻発。さらに、電気や給排設備の老朽化も深刻な状態となる。スケジュール、整備費用、医療機能の導入規模や建設地など再整備に向けた詳細な部分を具体化する。
【米麦広域種子センター整備】
JA佐野伊勢崎、たのふじ、にったみどりの3JAが運営する種子センターを整備統合し、玉村へ新たな広域種子センターを設置する。整備費には県単継足補助2億8750万、国庫補助5億7500万、事業者負担2億8750万円を充てる。
【吾妻警察署新築整備】
老朽化や狭あい化などを解消するため、吾妻警察署の移転新築を計画。23年度は用地取得や測量などを実施するため、事業費として1436万4000円を確保する。