守山市は、村田製作所がJR守山駅東口で整備を計画している新研究開発拠点予定地から、レンガ片とフッ素を含む土壌が見つかったことについて、先月30日の市議会臨時会において撤去の関連経費5億円を盛り込んだ今年度一般会計補正予算案を上程・可決した。近く撤去工事に係る公告発注を行い、3月末頃に事業者を決定、5月頃からの着工を目指す。工期については約6ヵ月を見込んでいる。
同市によると、JR守山駅東口で進めている村田製作所の研究開発拠点整備の中で、昨年2月に試掘、6月、10月、12月の3回に分けボーリング調査を行った結果、旧都賀山荘およびスポーツ広場敷地において、レンガ片とフッ素が含まれている土壌を発見した。同市は、村田製作所との契約に基づき市が土壌を撤去するとし、新年度、早期の研究拠点着工を図れるよう、撤去に係る対応を進めることとした。また、同敷地内は大正7年から昭和47年までレンガ工場があったとし、フッ素については工場建設時に持ち込まれたのか、工場の解体後に持ち込まれたのかは不明としており、今回の撤去予定の土壌については、約9200立方bを見込んでいる。
また、村田製作所が建設する「仮称・守山新事業所」の設計・施工は、竹中工務店(大阪市中央区)が担当。
なお、村田製作所は新施設整備の概要として、約128〜200億円(建物・償却資産含む)を投じ、高さ約100b、延面積約6万平方bを建設。建物完成後の雇用人数は1000〜1600人程度。基壇部を設け上層へ絞り込むスマートな外観や、駅側の建物正面にはフェンスを設けず、地域住民も通行できる歩道状空地の設置・地球環境に配慮した緑化整備等を検討している。また、地元企業や企業者との連携、さらには子どもたちへのSTEAM教育(理系をベースに時代を切り拓くための教育)を提供し、地域の発展にも寄与していくとの考えも示している。
提供:滋賀産業新聞