馳浩知事が就任して初の通年型予算編成となる県2023年度当初予算の知事裁定が31日、商工労働部を皮切りにスタートした。馳知事は23年度予算の方向性として「電気料金・原材料価格高騰などへの緊急支援」、「本県産業の成長と飛躍につなげる成長施策」の2つに重点的に取り組むよう指示した。
知事裁定で内田滋一商工労働部長は、本県の経済状況について、全体として持ち直しているものの、幅広い業種で原油や原材料の高騰、電気料金の上昇による影響が懸念されるとして、県が今年度に取り組んだ省エネ設備支援、デジタル化設備支援、借り換え支援融資をさらに突っ込んだ形での緊急支援などの必要性を提案。
将来の成長に向けた課題として、策定中の県新産業振興指針検討委員会において指摘されているDXをはじめとするデジタル化、カーボンニュートラル、学生のUIターンなどによる人材の確保に言及した。
馳知事は、内田部長の説明に理解を示した上で、県内の労働者の賃上げやリスキリングへの後押し、産学官金の連携によるニッチトップ企業製品の国内外への販売促進、スタートアップ支援のほか、デジタル化・グリーン化の推進に向けて外国人を含めた優秀な人材を高等教育機関と連携してスカウトするよう指示していた。