匝瑳市の養鶏農場において高病原性鳥インフルエンザの疑い事例が2例(4例目、5例目)発生し、27日と28日に疑似患畜が確認されたことを受け、県は「家畜伝染病発生時における防疫対策業務に関する協定」を結んでいる(一社)千葉県建設業協会と(一社)千葉県警備業協会に防疫活動への協力を要請した。千建協は、卵や飼料などの埋却地整備などに尽力。また、千警協は畜産関係車両消毒ポイントにおいて、常時2人体制で交通誘導警備を実施。消毒の対象となる車両の誘導や、一般車両との事故防止に努めている。
4例目では、26日午後0時30分、採卵鶏約24万羽を飼育する養鶏農場の農場主から北部家畜保健衛生所へ死亡羽数増加の通報があり、午後2時に東部家畜保健衛生所職員が立ち入り調査を実施。簡易検査の結果、午後3時に陽性が判明した。詳細な遺伝子検査の結果、27日午後2時には疑似患畜が明らかとなった。
5例目では27日午後4時、採卵鶏約25万羽を飼育する養鶏農場の農場主から北部家畜保健衛生所へ死亡羽数増加の通報があり、午後4時15分に立ち入り調査を実施。午後6時20分に陽性が判明した。28日午後2時に疑似患畜が分かった。
県はそれぞれ、対策本部会議を開催。県内の全養鶏農場などに注意喚起を行うとともに、当該農場でのニワトリの殺処分など防疫措置を実施。30日午後3時までに4例目で12万2632羽、5例目で18万2680羽の殺処分を完了。
そのほか、発生農場の半径3km区域内のニワトリなどの移動制限、同3〜10km区域内のニワトリなどの搬出制限を敷くとともに、周辺地域において畜産関係車両消毒ポイント各4か所を設置している。