横浜市教育委員会は老朽化した豊岡小学校の建て替えの機会を捉え、地域の公共施設を再編し、民間機能も新たに導入した新しい複合施設の建設を検討しており、2023年度は基本構想と事業計画の策定を行う。ファシリティマネジメントの推進による施設規模の効率化と、市民サービス水準の維持・向上の両立を目指した取り組みで、24年度以降事業者を公募し、施設の整備を進める。
これに向け「令和5年度(仮称)豊岡町複合施設再編整備事業検討支援業務」委託先選定で公募型プロポーザルの手続きを開始した。参加資格は営業種目「建設コンサルタント等」で細目「建設コンサルタント・PFI」の登録がある者。業務実績で要件がある。2月8日まで参加意向申出書の、28日まで提案書の提出を受け付ける。プレゼンテーションなどを経て3月上旬に委託先を特定する。委託価格の上限は4700万円(税込み)。
豊岡小を現在地で建て替えるのに合わせて鶴見図書館と鶴見保育園、つるみ区民活動センターを複合する。各施設の現在の規模は豊岡小が鉄筋コンクリート造3階建て延べ6300平方bと鉄筋コンクリート造3階建て延べ980平方b。図書館が鉄筋コンクリート造3階建て建物の2〜3階部分約1510平方b。保育園が鉄筋コンクリート造3階建て建物の1階部分約620平方b。区民活動センターが鶴見区役所2階部分の約300平方b。
委託業務ではまず、7月をめどに基本構想(案)をまとめる。施設のコンセプトやまちづくりとの関係、規模、機能、配置計画、事業手法の考え方を整理し、8〜9月に市民意見を募集。寄せられた意見を分析して検討を加え、基本構想の公表に向けた資料を作成する。
事業計画については施設整備のモデルプランとして民間施設の合築案や別棟案を含め3案程度を6月までに作成し、9月までにそれぞれの整備費や維持管理費、修繕費を算出する。
事業手法は従来方式と定期借地権方式、PFI手法などを比較検討し、事業費をシミュレーション。10月をめどに基本計画と事業手法、運営計画、事業スケジュールなどをまとめた事業計画案を策定する。PPP手法を想定した場合は実施方針(案)や要求水準(素案)を整理する。
再整備予定地は豊岡小の西側敷地=A鶴見区豊岡町27ノ1の敷地9720平方b。用途地域は商業で建ぺい率80%、容積率400%。
基本構想策定業務は日本経済研究所(東京都千代田区)が担当した。
提供:建通新聞社