松山市の「市新庁舎整備検討審議会」(会長・山本康友東京都立大学客員教授)の第3回会合が1月19日に開かれ、市が本館を含む新庁舎の配置案を示し、これを了承した。候補地とされる現本館などの敷地1万2846平方b内に、本館を継続して使用しつつ、敷地北側に別館、第3別館、第4別館を集約した庁舎を建設する建て替え案=図参照=をベースに今後検討を重ねる。
新庁舎の配置案は別館・第3別館と第4別館を大規模改修する案と、敷地南側に第3・第4別館から移転する新庁舎を先行して整備し、その後敷地北側(第3別館西側)に別館から移転する新庁舎を分散して建設する建て替え案も含めて議論。利便性やイニシャルコストとランニングコストなどを比較して決定した。
前提として本館は今後20年は継続利用できるとし、切り離して考える。また公営企業局庁舎は築年数が浅く今後継続利用が可能な施設だが、上下水道部門が統合した現在、第3別館と局庁舎に執務室が分散していることから建て替えに伴い集約を検討する。
これまでの審議で新庁舎は本館を含め延べ床面積4万9000平方b〜3万8000平方bの規模で検討することになっている。委員から「配置案の敷地北側が歩行者が利用する二番町通り(市道二番町線)に面しており、道路を含めた公共空間の整備を考える必要がある。新庁舎の階数など規模をある程度示してほしい」といった意見があったことから、次回会合で市が別館3棟を移転集約する新庁舎の規模をある程度示す。
審議会では今後、年度末までに2回会合を重ね、新庁舎の基本構想案をまとめる。市はこの案を基に23年度にパブリックコメントや市議会への報告などを経て基本構想を策定。引き続き審議会を通じて24年度の基本計画作成を目指す。基本計画の作成以降はPFI導入可能性調査を実施し、今後の事業手法などを決定する考え。
提供:建通新聞社